思い思われ、嗚呼、好きです

２６話 ページ27

誰か助けて...。最推しが抱き付いて離れない。これは、新手の拷問か何かでしょうか。私は、夢野さんを暖める湯たんぽ。湯たんぽ...。



夢野「すみれさんの事、小生もっと知りたいです」

「唐突ですね、」



急に来た。もっと知りたいって、先日話した様な気もするが。まぁ、話して居ない部分もあるんだけれどね。



夢野「すみれさんと再会して少々経ちますが、麿、もっと色んなすみれさんを知りたいでおじゃ〜」

「充分な程に色々見せた様な気が...」



先程のライブ鑑賞の件が脳裏によぎる。あれは、黒歴史として覚えておこうかと思う。



夢野「もっとですよ。小生も教えますから」

「それは、雑誌の取材の時にたっぷり記者の方にお伝えください。そして、その雑誌は必ず買うのでご安心を」



私だけ知るだなんて不公平よ。公式から出ても居ない、非公開情報だなんて！ファンクラブか何かの特典にして売り出した方が良いに決まってる。

けど、時に人は触れられたくない部分がある事は確か。現に、私だって知られたくのない過去がある。人が口出しする様な事もないか。



夢野「小生はすみれさんにだけ知っていて欲しいんです。だから_____、寝るまでお話をしましょう」



姫抱きにされ、身体が浮遊感を覚えた。ベッドに運ばれて、私の布団に夢野さんが....！ヤバイ、肌綺麗。透き通ってる。



「え、遠慮しておきます」

夢野「貴方に拒否権はありませんよ」

「...そうですか」

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