検索窓
今日:17 hit、昨日:16 hit、合計:24,470 hit

2話 ページ3

さっきのはきっと、神様が与えてくれた幸せな夢だ。推しに告白されるだなんてそんなのある訳がない。恋愛ドラマとか漫画やアニメじゃないんだから。



「....ん、」

夢野「あっ、目が覚めましたか?」



どうやら、夢じゃなかったようです。何故此処に、スタッフルームに夢野幻太郎が?!思わず、身体を起こした。



夢野「先程、倒れたんですから急に起き上がってはいけませんよ」

「いやいや、私が聞きたいのは何故、貴方のような有名人が此処に?」

夢野「はて?小生は貴方を愛するあまり、尾行までして此処を見つけ出したと言うのに」



書生の様な服の裾で顔を隠し、泣き真似をする辺り...。これって、



「嘘ですよね?」

夢野「ええ、嘘ですよ」



やっぱり〜!死ぬ前に一度は夢野さんの、嘘を体験して見たかったのよね。幸せ過ぎる。整理券も無しに、推しに嘘をつかせてしまった。そんなイベントなんて開かれて居ないのに...。



夢野「表情がコロコロ変わりますねぇ。見ていて飽きませんよ」

「...そうですか。私、仕事に戻るのでお帰り願います」

夢野「すみれさん、貴方の勤務時間はとっくに過ぎていますよ?」

「はい?」




なんで名前を知ってるのかしら?と、考えつつ時計に視線を移すと、本当に勤務時間は過ぎていた。秒針がカチカチと音を小さく立てて仕事していた。



夢野「ね?さぁ、帰りましょうか」

「ちょっと待って下さい?何故、夢野先生貴方まで、一緒に帰ろうとしてるんですか?それと、何処で私の名前を?」

夢野「そんなの簡単です。貴方のその名前プレートに書いてあったのですよ。綺麗な名前ですね」

「...どうも、」



特に思入れもない名前を褒められた。推しに、綺麗だと言われたのだから間違いないだろう。
取り敢えず、夢野さんをスタッフルームから追い出して、やっと静かになった。やたらと広いスタッフルームの、ベンチに腰掛けた。



「夢...じゃないんだよね?」



私の小さな声は広い部屋に掻き消された。

3話→←1話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.8/10 (23 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
38人がお気に入り
設定タグ:ヒプノシスマイク , 夢野幻太郎   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

藍原 葵(プロフ) - 赤苺さん» コメントありがとうございます!私も夢野さん推しなんですよ!!これからも投稿頑張ります。 (2021年8月31日 8時) (レス) id: 1c76c161ee (このIDを非表示/違反報告)
赤苺 - わー!!! 自分、夢野好きなので嬉しいです!ありがとうございます!!応援しています! (2021年8月30日 20時) (レス) id: b03a20a5e4 (このIDを非表示/違反報告)
藍原 葵(プロフ) - 夏姫さん» ありがとうございます!!めっちゃ嬉しいです。更新頑張ります。! (2021年8月14日 13時) (レス) id: 1c76c161ee (このIDを非表示/違反報告)
夏姫(プロフ) - こう言った展開好き面白いのも混ざってるから更新頑張れ! (2021年8月14日 13時) (レス) id: 55e6785be2 (このIDを非表示/違反報告)
藍原 葵(プロフ) - うっちゃんさん» わー!!ありがとうございます。嬉しいです!! (2021年8月7日 17時) (レス) id: 1c76c161ee (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:藍原 葵 | 作成日時:2021年8月7日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。