思い思われ、嗚呼、好きです

１９話 ページ20

着替え終えて試着室から出ると、飴村さんに抱きつかれた。思わず、悲鳴を上げてしまった...。



飴村「あはは☆そんなに驚かなくても」

夢野「らーむーだー？そろそろ、小生怒りますよ？」

飴村「ええ〜！僕怒られちゃうの？うぇーん」



泣き真似しながらもまだ離してくれない。一体、どうしたら。



有栖川「乱数ー。離してやった方がいいと思うぜ？幻太郎怖ぇし」

飴村「はいはい。離れたよーだっ」




あっかんべーとやる飴村さんが可愛すぎる...。目に焼き付けておこう。ポッセ最高！！私が余韻に浸っていると、



夢野「では、すみれさん。帰りましょう。送って行きますよ」

「え？1人で帰れます。夢野さんと有栖川さん、飴村さんに用があって此処に来たんですよね？」

有栖川「おう！今度のライブの話だ」

飴村「良かったら、スミレも来てよ！チケット用意するよ」

「あっ、それならご心配なく。オンラインでのチケットは取れていますし、当日は家で応援しますので」



下手に外に出たら、中王区か警察か両親のどちらかに見つかる可能性だってあるし...。万が一に備えないと。何かあってからじゃ遅い。



飴村「そっか」

夢野「応援してくださるのは嬉しいですが、外はもう暗い。小生が送って行きます。乱数、少し出て来ます。先に始めてて下さい」

飴村「おっけーい☆」



何故、夢野さんはこうも私に執着するのかしら。多少の疑問は残るが、飴村さんの事務所を後にした。

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