思い思われ、嗚呼、好きです

１３話 ページ14

取り敢えず、1人なりたくてお風呂を沸かして有栖川さんに入って貰った。着替えがない事が申し訳ない！



「...あっつ。猫舌なの忘れてた」



グビッと、スープを喉に流し込んだせいで、少し咽せた。カチャリと、奥から聞こえた。お風呂から出たんだと、察知した。すぐ、冷たいお茶の用意を...！



有栖川「すみれー。出たぞ、悪ぃな。風呂まで借りちまって」

「いえ、どうぞ。冷たいアイスティーです」



急いで淹れたアイスティーを、手渡すと又もや、イケメンスマイルでお礼を言われた。生きてて良かった...。



有栖川「にしても、お前の名前って綺麗だよな」



私と向かい合って座って、アイスティーをビールを飲むかの様にぐびぐびと、喉に流し込む有栖川さん。そう言えば、私と一歳差か。

でも、2度目だ...。名前を褒められたの。



有栖川「お、俺なんかヤベェ事言っちまったか？」

「違いますよ。前にも似た様な事を言われたので...。つい、嬉しくて」

有栖川「そうなのか？」



私はあまりこの名前が好きではなかった。けど、夢野さんと有栖川さんがこう言うのだ。きっと、綺麗な名前なんだ。嬉しくてこっそり、ほくそ笑んだ。

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