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22. ページ22

「それでは皆さん!乾杯!!」




生徒会長兼幹事の乾杯音頭で始まった中学の同窓会。
皆んなスーツにドレス姿。
やっぱり5年と言う月日はデカくって、皆んな其々変わったななんて思う。




「ねね、あれめっちゃ美味しそうじゃない?」
「そやな」



目の前の美味しそうな料理に興奮する彼女。
そんな彼女は赤いドレスを身にまとっていた。



「よっ!のんちゃん!」



少し離れた所で料理を皿に取る彼女を見ていると背後から声を掛けられ振り返る。



「おお、大吾やん」
「お久しぶりです」
「おう、久しぶり」




スーツをピシッと決めている茶髪の大吾。
こうして会うのは久々だが、なんだか久々な感じがしない。




「元気やった?」
「ん、まあそこそこ」
「ねね、見て!カプレーゼあった!!」




そんな時、料理を取ってきた彼女が戻って来て俺を見てから大吾を見る。



「あ......」
「..... 久しぶり、A」
「......久しぶり」



大吾はニコリ笑うが彼女は少し苦笑いだった。
まあ、それも無理がない。
だってお互い別れてから初めて会うのだから。




「元気にしてた....?」
「..... うん、大ちゃんは....?」
「元気にしてたで。」
「そっか、よかった」




なんとも気不味い空気が流れる。
だけど、10分も経てば__



「あはは!大ちゃんおもろすぎ!!」
「いや、あれは別に狙ってしたんちゃうんよ?偶々やねん!」
「絶対嘘やん!!」



それは俺のセリフや。君達のさっきまでの空気とは違い過ぎて嘘やん!って言いたい気分だ。



これは別れたカップルにしたら普通なのか、この2人がおかしいのか.....。




「あれ?Aやん!」
「え!あかり!!久しぶり!!」




そんな時、彼女は当時仲よかった女子に声を掛けられ、その集まりの方へと行ってしまう。
残された俺と大吾。
口を開いたのは大吾だった。




「で、どーなんですか?のんちゃんさん」
「何が?」
「何がって、そんなんAとに決まってるやん」
「Aと?」



大吾はニヤニヤしながら話す。



「相変わらず一緒におるんやろ?あれから進展は?」
「は?進展?」




するとニヤニヤ顔から一気に真顔になる大吾。




「え、もしかして。付き合ってないん?」
「は?付き合ってないし」




そう俺が言うと大きくため息をしたのだった。







.

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しらたま(プロフ) - はじめまして!全部読みました!すっごい面白かったです…!これからも応援してます頑張ってください(*'▽') (2019年2月5日 20時) (レス) id: 04ec2ee818 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yum | 作成日時:2018年12月31日 5時

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