俺じゃあかん？ (ページ17)

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ゲーセンで無我夢中で遊んでいると余裕で過ぎていった2時間。

「久々によう遊んだわ」
「のんちゃん本気になり過ぎっすよ」
「勝負事は何事も本気や！」

高校生相手にガチで遊ぶやつって俺くらいかな？なんて思う。
まあ、とにかく久々に遊んで楽しかったから廉には感謝ってとこやった。

「そろそろ飯食いに行くか。何食べたい？」
「やっぱ肉っしょ！」
「なんとも男子高校生らしい回答」
「だって俺、現役っすからね？」
「やっぱなんかうざいわ」

なんてグタグタいいながらそこから近くの焼肉屋に向かった。
店に入り、店員さんに人数を伝えると席へと案内される。

「さぁ、好きなん頼みいや」

なんてカッコええ事言ってるけど、店長の金やからな。

「じゃあとりあえず白米で！」
「いや、肉頼めや」
「俺白米好きなんっすよ」
「じゃあ大盛り頼めば？」

それから塩タンや、カルビやハラミ。それから小腸など肉を頼みまくった。

「ふぅ、腹一杯っすわ」
「やろうな、廉に関しては米も食うとるからな」
「けど美味かった～」
「確かに久々にあんな美味い肉食うたわ」

お会計をするとギリ1万で足りた金額。
よう2人で食うたわなんて思う。

会計を済ませて、店を出ては廉を駅まで送る。
まあ、一応高校生やしな。

「廉気を付けて帰れよ」
「うっす、ありがとうございました！」
「ん、また明日な～」

手を振ると振り返してくるあたりが可愛かったりする。
廉を見送り、俺も電車に乗り最寄りへと向かう。
駅に着けばチャリを取りに行き、そこから家に帰る。

腹一杯食べたからまあ、いい運動になるな。なんて思いながらチャリを漕いでいる時だった。

「......A？」

駅からは彼女の家の方が近くって、俺の家への道と同じ。
そんな道の途中で彼女らしき人が道の先に見えた。
チャリを漕いで行くにつれて、それがやっぱり彼女だという事が分かったが、1人じゃなかった。

「誰や、あいつ」

彼女の隣には長身の男がいた。
そんな2人は彼女のマンションの下で止まる。
俺はチャリに跨いだまま止まり、遠くから見る。
遠くやからしっかりとは見えへんけど、楽しそうに話しているのは確か。

「って俺何してんねん....」

別にこんな光景初めて見たわけではない。
そら過去に彼女は彼氏がいた訳やし。
それに俺はただの幼馴染やんか....。

「はぁ....帰ろ」

深くため息をした後、再びチャリを漕いだ。

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