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自分が何を口走っていたかは分からない。
多分おかしくなっていた。
何かを叫んで刀を振り回していたような気がする。
ただ、目の前で起こった事実を受け止められないでいた。
松陽が死んだなんて、信じられなかった。
私はそんな気持ちをぶつけるように無茶苦茶に刀を振り、敵に当たった。
バタバタと倒れていく敵の中、私の目は朧を捉えた。
何で、お前は一番弟子の筈なのに、何故、松陽を。
怒り狂って最大限の力で朧に剣を振るう。
しかし、勿論当たるはずもなく、錫杖で受け止められて刀を弾かれる。
力を失った私の体は簡単に宙に投げ出され、そのまま崖を落ちていく。
「Aッ!!!!!」
坂田が必死な顔で手を伸ばす。私も左手を伸ばした。
届け、届け、届け届け届け!!
しかし無情にも、私の手は坂田の手をすり抜け、私の体躯は地面を目掛けて崖から真っ逆さまに落ちた。
あぁ、自分は死ぬのだ、と目を瞑る。
「Aーーーー!!」
最後に耳に届いた叫び声は、誰のものだったか。
『A、あなたは____』
『____私と生きてくれますか』
松陽。
私はガッと目を開く。
私は今、何をしていた。
お前は松陽との約束を破るつもりか。
勝手に一人で死ぬつもりか。
「ゔっ、…………ぁ"ぁ"あ"!!!」
私は崖に刀を突き立てた。
この崖を落ちた先、私が生きるていることなんて望み薄だけど、それでも私は
松陽に言われたことを、破りたくはない。
生きろ。生き延びろ。生きることを諦めんな。
お前は松陽に何て言われた。
何を教えてもらった。
お前は、松下村塾の芹沢Aだろうが！！
スピードを殺せ。地面に着くときの衝撃を和らげろ。
今はてめーが生きることだけを、考えろ！！
地面が近づく。体に大きな衝撃が走る。満身創痍の体から新たに血が吹き出すのを感じた。
私は、次に瞼を上げることが出来るだろうか。
暗転。
眩しい。
私は顔をしかめながら目を開く。
そこは簡素な部屋で、私は布団に寝かされていた。
戦いで負ったはずの傷は丁寧に処置されており、私は自分が生き延びたことを知る。
カラリ、と軽快な音を立てて突然襖が開く。
そこにいたのは＿＿＿＿＿
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通行人N(プロフ) - 謬見さん» コメントありがとうございます(_ _;)毎週土曜日更新の予定です。Twitterで更新したらお知らせしていますので、ぜひそちらも✨これからも頑張りますのでまた感想をお聞かせ下さいね！ (2022年11月20日 16時) (
レス) @page17 id: 39adec4ff4 (このIDを非表示/違反報告)
謬見(プロフ) - 面白くて一気読みしちゃいました(*´꒳`*)更新待ってます！！ (2022年11月19日 21時) (レス) id: 9ecb800a6a (このIDを非表示/違反報告)
通行人N(プロフ) - 鬼魂さん» コメントありがとうございます(_ _;)そう言っていただけてとても嬉しいです✨これからも更新頑張りますので宜しくお願いします。 (2022年11月14日 15時) (レス) id: 39adec4ff4 (このIDを非表示/違反報告)
鬼魂 - とても面白いです！更新頑張って下さいｯ!楽しみに待ってます！！ (2022年11月13日 16時) (レス) id: ce3cc772d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：通行人N | 作成日時：2022年10月1日 10時
