一人で街を歩いている時に知り合いにあっても大丈夫なタイプ？嫌なタイプ？ ページ31
「これ、確認お願いします」
机にどさりと置かれたのは大量の資料。
相変わらず彼女は仕事が早い。
近藤はAに笑って感謝の意を述べた。
「あ、そうだ」
Aは部屋を出るとき、さり気なく爆弾を落とした。
「私、明日非番なので居ないです。」
＿＿＿トン。
軽快な音を立てて襖が閉まる。
近藤は首を傾げた。あれ？何か大事なことを聞いた気がする。
あのAが＿＿＿休みをとった？
(ええええ！！！)
近藤は心のなかで絶叫した。
夜、土方と沖田は近藤の部屋に呼び出されていた。
「何だよ近藤さん、こんな夜更けに」
煙草に火を付ける土方に近藤は神妙な面持ちで腕を組んだ。
「明日、Aちゃんが非番を取った。」
「「……。」」
沖田はその言葉にアイマスクを上げて「マジですかィ」と目を見開き、土方はフリーズしてポロリと口から煙草を自身の着流しの上に落として「熱っ！」と短く叫んだ。
過剰な反応だと思うかも知れないが、芹沢Aは根っからの仕事人間だ。
真選組に入ってから、近藤らに促されて非番を仕方なく取ることはあるものの自分から取ることは無かった。
沖田と土方は目配せをし合う。
(どういう心境の変化でィ急に非番なんて)
(アイツが自主的に休みだと？別に駄目なわけじゃないが…何かあんのか？)
近藤はゴホン、とわざとらしく咳払いをした。
「大事件だ。」
「じゃあ夕方には帰るんで。」
次の日、Aが非番時の着流しに緩く髪をお団子にして玄関まで見送りに来た３人に告げた。
「うん、いってらっしゃい！」
「夜遊びはしないでくださいねィ」
「今度はちゃんと帰ってこいよ」
紅桜のときのことをまだ引きずっているのかと内心苦笑いしながらAは屯所を出る。
屯所を出たAを見送り、三人はサッと視線を交わし合い、Aの後を追った。
まずAが向かったのは刀鍛冶の店だ。
店に入ると若い女の子＿＿鉄子というらしい＿＿に刀を渡し、少し世間話をし、夕方に取りに来ると残して店を出た。
おそらく刀のメンテナンスだろう。
(何もおかしいところはねェな)
物陰に隠れた近藤たちはまたコソコソとAの後を追った。
次に向かったのは呉服店だった。
新しい服が欲しいのだろうか、何枚かじっくりと見ていた。
今Aが着ているのは藤色の着流し。
店員に「その着流しに良く似合いますよ」と簪や羽織を進められていたが苦手なのか苦笑いで断っていた。
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通行人N(プロフ) - 謬見さん» コメントありがとうございます(_ _;)毎週土曜日更新の予定です。Twitterで更新したらお知らせしていますので、ぜひそちらも✨これからも頑張りますのでまた感想をお聞かせ下さいね！ (2022年11月20日 16時) (
レス) @page17 id: 39adec4ff4 (このIDを非表示/違反報告)
謬見(プロフ) - 面白くて一気読みしちゃいました(*´꒳`*)更新待ってます！！ (2022年11月19日 21時) (レス) id: 9ecb800a6a (このIDを非表示/違反報告)
通行人N(プロフ) - 鬼魂さん» コメントありがとうございます(_ _;)そう言っていただけてとても嬉しいです✨これからも更新頑張りますので宜しくお願いします。 (2022年11月14日 15時) (レス) id: 39adec4ff4 (このIDを非表示/違反報告)
鬼魂 - とても面白いです！更新頑張って下さいｯ!楽しみに待ってます！！ (2022年11月13日 16時) (レス) id: ce3cc772d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：通行人N | 作成日時：2022年10月1日 10時
