気まぐれ、猫系 -Jr.

cater-21 ページ21

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　 と、



　 あ、って思い出したように続ける。





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　 後ろの壁に頭をつけて



　 天井を見上げながら。






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　大「一応、聞いとくけど…







　 A、俺と一緒に仕事する気あったりする？」






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　 …“思い出したから一応言ってみた感”を出してるって




　 淡白っぽく言ってみせてるって







　 普通に分かる、







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　 なんて、やっぱこういうとこ可愛い、






　 のかな。






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　あ「…これ、無いって言ったら、」





　大「俺の機嫌が悪くなる。」





　あ「ですよね」





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　 さっきの罪滅ぼしも込めて



　 頷いたら









　大「無理してない？」




　 ちょっとだけ、心配そうに聞いてくる。





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　あ「もちろん」





　 そう見上げれば、いつも通り



　 少しだけ口角を上げた。








･･








　大「もう戻る」




　あ「あれ、もうこんな時間…」





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　 そんな先輩の宣言で



　 いつの間にか、長針は一周してたことを知り。





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　大「そろそろいろいろ、北斗が煩い」






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　 そう言いながら、先輩の手が




　 私の方に伸びてくる。





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　あ「え…、」







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　 何事か、と首を竦めたら。




　大「気づいてなかった？」








　 ニヤって笑う、先輩。






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　あ「…ありがとうございました、」




　大「別に」





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　 どうやら先輩は






　 私が寝てる間に、だろうけど



　 ブレザーをかけてくれたらしくて。





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　 私の上にあったブレザーを取られた瞬間に



　 ふわって微かに、大我先輩の匂い。



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　 先輩はそれを羽織ると、帰るかーって伸びをした






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　大「行こ、A」




　あ「…なんかすっごい機嫌良いですね」






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　 只でさえ



　 いつもよりお喋りだったはず、のさっきよりも






　 よく喋る先輩に





　 そう、突っ込めば







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　大「誰のせいだろうね」






　 そう、悪戯っぽく微笑まれた。






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