6mm.

☆.おおたに しょうへい。 ページ1

(makotoさまリクエスト)







大きなクリスマスツリーの下で、
寒そうに体を縮こませる女の子。









「ごめん、待った？」

「…翔平、だ」

「え？、うん」









それは間違いなく俺の彼女なんだけど、
アレ、なんか思ってたのと違う。









「A？」



Aは何も言わずに俺に抱きついた。
それをしっかり抱きとめる。









「、待たせてごめんね。」

「待ってないもん」

「こんなに鼻真っ赤なのに？」

「トナカイ意識してみたの、」

「そっかそっか、」









とりあえず、キミに言わせて。

ありがとう、って。









「ずっとずっとずーっと、会いたかったよ。」

「、俺も」

「もう嘘ついたりしない。…寂しかった、」









俺が寂しい思いさせてゴメン、って言えば
キミは必ず寂しくないもん、って言ったね。

あんなひどい嘘、吐かせたのは俺。









「こっち向いて、」



でもキミもごめんね、って言われたい訳じゃない。
ただ、俺らには2人の時間が必要なんだ。


顔を上げたAに甘ったるい口づけを。









「、あま」

「え？」

「ケーキなんていらないね、」









思い出したみたいにAが俺の腕を引いて、
近づいた頬にふわりと天使のキスが降りた。









「今夜は、寒くないかな？」

「、当たり前」





お願いだから、
俺を動揺させないで。









〔 恋する乙女のありったけ 〕







お題は｢白鉛筆｣さまより

☆.こばやし せいじ。→

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