頷くタケミっちに ページ19
「……何考えてっかわかんねーだろ？アイツ」
「はい…なんで殴られたのかもわかんないっス」
頷くタケミっちに、マイキーは「ハハ」と楽しそうに笑う。
「昔っからそーなんだよ。眠いってだけですれ違った奴殴るし、ハラ減ったら車にガソリン撒いて火ぃつけちゃうし」
あったねぇ、そんな事。
「へ…へー(『わかんねー』レベルを遥かに超えてます！)」
マイキーとは違うタイプのワガママというか、言い方や目的が違うだけでムチャクチャっぷりはマイキーとそう変わらない……
場地圭介とは、そんな男だった。
「とにかくあんな奴でさ、東卍の“創設メンバー”なんだ」
「創設…メンバー…」
アタシは、チラッとマイキーの横顔を見る。
まさかマイキー、タケミっちに一虎との因縁まで話すつもりじゃ……
「東卍はさ、中1の時オレとケンチン、和月、三ツ谷、パーちん、場地……」
そこまで話したところで、マイキーは言葉を止めた。
マイキーの様子を見ながら、タケミっちは「その6人で…？」とマイキーに聞く。
「………ああ。コイツらが集まって、旗揚げしたチームなんだ」
「………」
タケミっちに向けたマイキーの答えに、アタシは内心ホッとした……のも束の間
「タケミっち、場地を“芭流覇羅”から連れ戻してくれ」
「⁉︎」
マイキーの“頼み事”に驚愕して、バッとマイキーを見た。
「オレ、アイツの事大好きなんだ。頼まれてくれるか？」
「ちょっと、マイ──」
「ハイ‼︎マイキー君の頼みならもちろん！」
アタシが止める間もなく、タケミっちは引き受けてしまった。
「マイキー何考えてんの⁉︎タケミっちに、そんな事出来るワケないじゃん！」
「え。」
「大丈夫！タケミっちならやってくれるって絶対」
マイキーが笑顔でタケミっちに「なっ？」と聞くと、タケミっちは「ハイ！」と元気良く答えた。
ホントに何考えてんの⁉︎
「でも……1コだけ、オレからも頼み事していいっスか？」
「ん？何？」
「……」
ゴクと、タケミっちは生唾を飲み込む。
真剣な顔……仇でも睨んだような顔をして、こう言った。
「稀咲を…稀咲を東卍から外してください！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 257人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
めんつゆ300ml(プロフ) - 421さん» www コメントありがとうございます！夢主が強いシーンを書くのは楽しいです( ・∇・) (2022年8月11日 20時) (
レス) id: 1f8440cfc9 (このIDを非表示/違反報告)
421(プロフ) - さすがユウ姉さん(汗)頭いい!…た、武道あんまりユウさんのこと怒らせんほうがいいﾎﾞｿｯ (2022年8月8日 18時) (レス) @page37 id: 3223c8ebaf (このIDを非表示/違反報告)
マスコット - 好きです！楽しみにしてます！場地さんいなくならないで(泣) (2022年3月13日 5時) (レス) id: f0407dfffe (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：めんつゆ300ml | 作成日時：2022年1月18日 18時
