セカンド

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なんでみんな誰かの一番になれるのだろう
なんで当たり前のように歩いているんだろう


歩き方が分からない
どうやって足を出すんだっけ
前に進むんだっけ


どうやって失恋から立ち上がるんだっけ


失恋なんて初めてじゃない
何度も経験している


誰かの一番じゃないのだって
初めてじゃない
何度も経験してる


慣れてるはずで
分かっていたはずで


なのに、なんで･･･
こんなに傷ついてるの？


誰かの一番になりたい
太輔の一番になりたかったー･･･
その誰かは太輔がいい


だけど、もういい


こんな想いをするのなら
その誰かが太輔にいるのなら



誰でもいいー･･･


誰か



俺のことを一番に......



一番にして･･･



誰よりも一番に固執しているのは
誰でもない自分だった･･･



この場でしゃがみ込むわけにはいかない


歩き方も思い出せないのに
走り出していた


そして店から離れ二人からも見えない位置まで行くと、その場にしゃがみ込んだー･･･



「･･････っ」



そんな自分を
温もりが包み込んでくれた


懐かしい香りー･･･


落ち着く香りー･･･


その香りに自然と涙が溢れだす


あの時も、助けてくれたのは貴方だった


「･･･ミツ」



何でココにいるの


「大丈夫だから」


何で抱きしめてくれるの
包み込んでくれるの



「･･･よこ、お....さん･･･」





それは誰でもない横尾さんだった。





..........to be continued



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