セカンド

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本当はどこが好きかと言われたら
今は･･･受け入れてくれた今は
受け入れてくれたことに感謝してる
そういう優しいところが好き


気がついた頃には男性が好きで
初めて好きになったのは中学の時。担任の男の先生
叶いもしないはつ恋は卒業と同時に終わった
高校の時も部活の顧問のことを好きになったけど、もちろん伝えることはなく、終わった


大学に入ってからは1年の時バイトしていたカフェの先輩や店長。そして大学の先輩、准教授。
色々な人を好きになった。ちょっと遊ばれたこともあった。でも大学の3年の時に付き合っていた先輩は大切にしてくれてたんだけど…結局は女の人を選んだ。すれ違いという言い訳をのせて。



どうせなら、あんな思いをするのなら
初めから彼女がいて叶わないと分かっていて身体を重ねる方がいいかもしれない


あんな想いは二度としたくない


それを救ってくれたのは他でもない横尾さんだったけど


そして藤ヶ谷さんに出逢った…


「新しい下着あるから使って？まだおろしてないから」
「ありがと」
「服はどうしよー･･･俺の入るかな？背が」
「宏光小さいもんね」
「･･･本当は大きいんだけど、魔女に小さくされてさ」
「なにそれ。」


本当だけどね？
そう言うと笑ってくれる藤ヶ谷さん


「着替えは大丈夫。明日美容院のロッカーで着替えるから。いくつかストックがあるから」


･･･それはきっと彼女とのお泊まり用なんだろうな....


「ここさ、美容院近いし物置にしてもいいよ？」
「え？」
「ロッカーに入り切らないものとか自由に置いてって？自由に取り出してくれていいし」
「いやいや、そこまで甘えらんないよ」


誰にも渡していないスペアキーを取り出すため引き出しまで向かう
引き出しからスペアキーを取り出して藤ヶ谷さんに差し出す



「本当にロッカーだと思ってくれていいから」



藤ヶ谷さんがたまらなく寂しくなった時とか
仕事で疲れてすぐ寝たい時とか
荷物が多くて困ってる時とか
飲み会の帰りで終電がなくなった時とか
本当にどんな時でもいいから



「受け取ってほしい･･･です、」



もう一度そう言うと鍵を受け取ってくれた


「ありがと」



髪をクシャッと撫でてくれる



「お風呂洗ってくる」



恥ずかしくなって、その場から立ち上がり浴室へと入る。
そしてそのまましゃがみこんだ



「･･･藤ヶ谷さんが泊まる」


そればかりかスペアキーも受け取ってくれた
お願いだから使ってほしい


好き
本当に

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