天邪鬼の奇才プレイヤー２ (ページ23)

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バレーボール協会の建物に入り、
受付をすっ飛ばして案内表示を見てエレベーターに乗り込む。

着いた部屋のドアをノックすると、聞こえる中垣内さんの声。

少し緊張しながらドアを開けた。

もう中垣内さんに言うことは決まってる。
父さんの言葉を聞いて父さんに何が出来るか考えてここまで来た。

もう後戻りはできないし、したくない。

驚いた顔をする中垣内さん。

そんな中垣内さんに黙って頭を下げた。

「もう一度、俺を。
俺を日本代表として使って頂けませんか。」

4年前には絶対に口にしようとも思わなかったであろう言葉。
ずっと、ずっと屈辱だと考え続けた4年前の出来事。

「こちらとしてはあなたを日本代表として選出したいと考えています。」

良かった、まだ俺のことを候補に入れててくれて。

「お願いします。
あと、俺に対しても他の選手と同じでお願いします。」

また頭を下げると

「分かった。
じゃあ私に対しても他の選手と同じでいこうな。鶴羽。」

俺と監督は顔を見合わせて笑った。

なんで俺が代表に戻るのか知りたいはずなのに
何にも聞かずに肩を叩いてくれた。

一緒に頑張ろうな。って