愛してるよ橙くん４ (ページ40)

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青side

俺には、ライバルがいる。

何のって？

そんなの決まってる、あそこ見たらわかるから。

橙「めぐきゅんっ！」

黒「どうしたの、康二くん。」

橙「これ！ちょっと見て～。」

わかっただろ？

ライバルってのは、恋のライバル。

相手は、目黒。

俺が手にしたいのは、康二。

目黒は、別に康二のこと好きだなんて言ってない。

けど、他の人に対してはない甘さが、康二と接しているときに見えるから、好意はあるだろうな。

俺が康二のことを意識し始めたのは、グループへの加入が決まったときくらい。

関ジュ時代の康二のことは、もちろん知っていた。

兄貴分として、皆を引っ張っている存在で。

共演すると、実力の高さ、愛される人柄がわかった。

関ジュといえば康二っていうイメージが、ずっとあったんだ。

まさか同じグループのメンバーになるなんて思わなかったけどね。

一緒に過ごす時間が多くなると、康二の本来の姿を知ることになって。

よくわかんないけど、俺にすごく懐いてくるから。

意識するなっていう方が無理だろ。

それから少しして、康二のことが好きだと、確信したんだけど、

橙「めぐきゅん、今度ここ行きたいんやけど。」

黒「へぇ、おしゃれなとこだね。行こうよ。」

橙「ホンマにっ？ありがとう！」

最近、俺じゃなくてさ……

康二と同じタイミングで加入してきた、目黒との距離がぐっと縮まっているようで。

まぁ、俺だって黙って見てるだけなんてダサいことはしない。

負けず嫌いだから。

別に、目黒のものって訳じゃないし。

俺は俺のやり方で、康二に意識してもらうさ。

それから、俺は康二に優しくする回数を多くした。

時には俺から飯に誘って。

引っ越す康二に家具もあげた。

レッスンで、康二に教えることも、

雑誌の撮影で、デレたこともある。

康二もさ、

橙「翔太くん、なんか優しい！」

橙「翔太くん、これはどうすればええの？」

橙「いつもかっこええね！」

また、俺の近くに来るようになった。

最近だと、

橙「はい、翔太くんのこれなぁ。」

泊まりだってしてんだからな。

目黒、負けねぇよ？

って思ってたのに………

何だよそれ、知らねぇし、いつの間に？

はぁ、やられたわ。

それは、宣戦布告ってことだよな？

本気で落としに行っていいって、それでいいんだよな、目黒。