＊ ページ28
青side
桃「おおっ！おめでとう！！」
紫「やるじゃん。」
黄「頑張ったってわけね。」
緑「恋デビューに、お付き合いデビューか。」
赤「よかったね。」
「ん、さんきゅ。」
次の日の昼、早速皆に報告して。
喜んでもらえて、俺も嬉しい。
赤「わかったでしょ？好きって、どういうこと
なのか。」
「うん、そうね。」
桃「翔太さ、すでに康二のこと、好きすぎる
よね！」
緑「確かに。」
「いいだろ別に。」
それから部活でも、少しずついい変化が出てきて。
黄「え、ちょっと待って、今のどうやるの、
康二、教えて。」
橙「…あ、はい……えっと、こっちに…」
黄「…うん、これを……こう？………おっ！？……
できたっ、さんきゅ。ふっかもう１回！
次は勝つ！」
紫「あー！照お前ずるいぞ！康二に聞くのは
反則だろぉ！？」
康二がちょっとずつ、俺たちに教えてくれるようになった。
俺らは、年下のやつが自分よりうまいこと、そして教えてもらうこと対して、見下されてるなんて思わない。
むしろ、チームにうまいやつがいたら、ラッキーだ。
自分のレベルアップにも繋げられる。
実際、皆どんどん康二から伝授してもらって、チームレベルも上がってきていると思う。
そして何より、
橙「………んふっ…」
桃「あ、今笑ったっ。」
「うん。」
桃「少しずつ、自然になってきたかな。」
「そうだな。」
康二の表情が、柔らかくなってきた。
まだ、公園のあの笑顔には叶わないけど、笑うことが、多くなって。
話すときの、たどたどしさも無くなってきて。
龍「ホンマ、ありがとうなぁ。君らに言って
良かったわ。康二が学校であんなに楽し
そうに過ごしてんの、初めて見るわ。
これからも、よろしく頼むで。」
龍太くんにも、認めてもらえた。
康二が負った傷は、なかなか消えるものではないけれど。
少しずつでいいから、康二の心の中が、俺たちとの、楽しくて笑い合っている光景で埋め尽くされてほしい。
そういえば、
よく、初恋は実らないって言うけどさ。
あれは嘘だね。
「康二。」
橙「翔太くん。」
「「 好き。 」」
だって、初恋をこんなにも幸せに実らせた、俺がいるんだからさ。
康二、好きだよ。大好きだ。
fin
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作者名：ちゃい
| 作成日時：2019年11月14日 6時
