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赤side





青「なぁ、言ってみ?何があった?お前何を
  そんなに、怖がってんの?」




翔太のその言葉に、康二の表情が変わった。




橙「や……なにも、」


青「嘘だろ、あんなに笑ってたじゃん。楽しく
  バスケできんじゃん。なんで学校では、
  部活では、そんなに遠慮すんの?」


橙「……っ、」


青「俺ら仲間なわけじゃん。一線を引かれるの
  嫌なんだけど。」


「翔太、落ち着いて。」


橙「ぁ…ごめ……ハァ……なさ、ぃ……ハァッ…」


黒「康二?」


橙「ぃやっ、ハァッ…ハッ……ごめっ……ハァッ…ハァッ…」


緑「え、大丈夫っ?」


青「っ!……あぶねっ、」




康二の体が、崩れ落ちた。

翔太がギリギリで支えて、床に打ち付けられることはなかったけど、呼吸は荒いままだ。




「ふっか、袋持ってきて、救急箱!」


紫「わかった!」


「翔太、そのまま支えてて。康二、大丈夫
 だよ。息吐いて。大きく、はぁー。俺の真似
 して。」


橙「ハァッ……んっ……ハァッ…ハッ……はぁ、……ハァッ…」


紫「…………舘さん袋!」


「ありがとう。康二、もう1回。頑張って
 大きくだよ。」


橙「……ハァッ……ハァ……はぁー……っ……はぁー…ハッ…」


「うん、そう上手。もう少しね。」




少しずつ、呼吸が落ち着いてきて。




橙「…ハッ……はぁー……はぁー……はぁ……っ……」


桃「えっ、康二!」


青「おいっ、」





そのまま、意識が途切れてしまった。





緑「ちょっ、どうするっ?救急車?」


「いや、たぶん気を失ってるだけだと思う。」


桃「でも、どうしたらいい?」


黄「康二には悪いけど、スマホ見させてもらっ
  て誰かに迎えに来てもらおうか。」


紫「ああ、そうしよう。目黒、康二の荷物。」


黒「あ、はい……えっと………あ、これ。」


「ふっか、見てみて。」


紫「ん。」





ロックはかかってたけど、康二の誕生日だったみたいで、目黒がわかってた。




紫「……この人だな。毎日連絡取ってる。」






"龍太くん"





その人が、今俺らが頼れそうな人。


毎日連絡してるなら、大丈夫かな。
近くにいる人だといいけど。

とりあえず連絡してみなきゃ。





桃「なんか、緊張する…」


「俺がかけるよ。貸して。」






この電話から、俺たちは、康二の抱えているものを知ることになる。

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作者名:ちゃい | 作成日時:2019年11月14日 6時

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