愛してるよ橙くん４ (ページ48)

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黒side

おかしい。

最近、康二くんが全然くっついてこない。

今までは、すぐに俺のところに来てたのに。

加入したばかりの頃は、緊張もあって、康二くんを頼りにしてた。

すごく素敵な人だから、俺が惹かれるのに時間はかからなくて。

告白して、付き合うことになった。

それから、少しずつ他のメンバーの魅力もわかってきて。

皆といろいろなことをして過ごすのが、とても嬉しくて。

康二くんはいじられキャラだから、皆でいじるのも、楽しくて。

それを笑いにする康二くんを見て、改めてすごいなぁって思って。

でも、今はこの状況よ。

ふっかさんにも、

紫「なぁ、お前ら喧嘩でもしたの？」

って、言われるくらい。

別に、何もないんだけどな。

これは、ちゃんと確かめなきゃな。

「康二くん。」

橙「え、あっ、何？」

「この後、空いてる？俺んち、来ない？」

橙「……っ………ん、行く。」

なんだろう。一瞬だけ、表情が歪んだ。

何か、抱えてる？

康二くん、俺に教えて？

「お疲れ様でした。」

他のメンバーに挨拶をして、康二くんと２人で俺んちへ。

手洗いうがいをして着替えてから、向かい合って座って。

「康二くん、俺聞きたいことがあるんだ。」

橙「ぇと、なに？」

「なんで、最近俺んとこ来ないの？」

橙「……えっ、」

「俺の側に、全然来ないでしょ？どうして？」

橙「っ……」

下を向いて、黙ってしまった康二くん。

これは、やっぱり何かある。

橙「…………やろ？」

「え、なに？」

橙「………俺のこと、嫌なんやろ？やから、」

「え、待って、どうしてそうなるの？」

橙「やって俺が側に行っても、蓮くん他んとこ
　行ってまうやんか………それに迷惑やって、
　自由にするって……」

「え、あれは……」

橙「今日やって、お別れや言うために、呼んだ
　んやろ？……俺、ちゃんと受け止めるよ。
　心の準備、してきた。しつこくてごめんな、
　蓮くん。」

待って待って待って。

え、お別れ？

俺が言ったこと、真に受けて？

嘘……そんなの……

「いやだ……」

橙「え？」

「俺、別れないよ。」

橙「っ、だって……」

「嫌だっ！………康二くん、好き。好きだよ。」

橙「………無理せんでええよ。」

「違うっ。康二くん、聞いて……」

ごめん、俺が傷つけちゃったんだね。

ちゃんと、伝えるから。