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黒side
"康二が……交通事故に巻き込まれて、病院に
運ばれたらしい……"
衝撃だった。
さっきまで一緒にいたのに。
俺たちが、追い出したから?
とにかく状況を確認したくて、すぐに皆で病院に向かった。
案内されたのは…………ICU。
康二くんは、いろいろな管に繋がれて、まさに生かされてるって感じで。
今も、油断できない状態らしい。
いつ容態が急変しても、おかしくないって……
桃「そんな……」
白「っ……こーじ、くんっ……」
言葉が、出なかった。
こんなことになるなんて。
謝ることすら、できないなんて。
康二くん、ごめん……ごめんなさい……
お願い………起きてよ……
康二くんが巻き込まれた事故は、相当大きなものだったらしい。
しかも、俺たちはデビューさせてもらう身で、最近いろいろなメディアにも取り上げてもらっていたから、康二くんのことも、ニュースになって。
病院には、毎日行った。
康二くんは相変わらず目を覚まさなくて。
むしろ、容態が悪くなったときもあった。
その度に怖くなって、涙が出てきて。
罪の意識も、ずっと渦巻いていた。
康二くんが事故に遭って、2週間。
今日は、皆オフだから8人揃って。
康二くんは、危険な状況は脱したということで、部屋を移動して、俺たちは近くまで行けるようになった。
紫「康二、おはよう。来たよ。」
赤「今日も頑張ってるね。」
桃「痛いね……ゆっくりでいいから。」
白「こうじくん……待ってるよ。」
ふっかさんたちが、康二くんに触れながら、話す。
"痛いね"
その言葉が、心にズンッと重りのようにのしかかる。
そうだよね、痛かったよね。
体も…………心も。
康二くんを追い出した俺たちは、康二くんの近くには、行けなかった。
そんな権利なんか、無いようなような、気がして。
桃「ん?」
紫「どした?」
桃「今……っ!?………康二っ!!」
赤「佐久間?」
桃「手っ!動いた!」
「っ!?」
その言葉で、さっきまでの気持ちはふっ飛び、俺たちも慌ててベッドの側に。
「康二くんっ!!」
紫「康二、起きろっ。」
何回も、呼んだ。
起きて……早く、あなたに謝りたい。
橙「…………………」
「「「「っ、康二っ!」」」」
俺たちの声が聞こえたのか、ゆっくりと、目を開いてくれて。
やっと、戻って来た。
康二くん…………おかえり。
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作者名:ちゃい | 作成日時:2019年11月14日 6時