魔法使い abkj ページ2
ちょったろさんリク
ーーーーーーーーー
緑side
なんとなく、気持ちが沈んでいて。
別に大きなミスをしたわけでも、体調が悪いわけでもない。
なんでなのか、自分でもわからない。
わからないから、相談もしにくくて、また沈んでいく。
その、繰り返しが続いて。
たぶん、ストレスも溜まっていったんだと思う。
「……んっ、………はぁっ……」
だるい……
今日明日はオフだから、問題はないけど。
なんか、心細くて。
スマホを手にして、誰かに来てもらおうかと。
でも、画面を見てたらまぶたが重くなってきて。
そのまま意識を手放した。
『……もしもし、阿部ちゃん？……もしもーし？』
ーーー
「……ん……？」
ひんやりとした感触で、目が覚めた。
橙「あ、目ぇ覚めた？大丈夫？」
「……え、………な……んで……？」
目の前にいるのは、同じグループであり、恋人でもある、愛しい存在。
橙「電話してきたの阿部ちゃんやで？もしか
して無意識やった？」
「……ぅそ……っ……」
知らぬ間に、電話をしていたらしい。
末期じゃないか。
ﾋﾟﾋﾟｯ
橙「ありゃあ……これはしんどいね、阿部ちゃん
起きれる？ちょっと病院行かな。」
それから、康二支えられて、病院に行って。
風邪の薬をもらって帰ってきて、看病されている。
あ〜、情けない。
橙「阿部ちゃん、ちょっとでええから、ご飯
食べられる？」
「……ぅん…」
正直、食欲はそんなにないけど、作ってもらったんだから、食べなきゃね。
橙「はい、無理せんでええからね。」
「……ぅん…」
食べようとするけど、なんか力が入らなくて。
橙「わっ、危ない。………ちょっと貸して。
はい、あーん。阿部ちゃん？口開けて？」
「……ぁ……ん……」
橙「うん、偉いね。もう一口。」
餌付けされている雛鳥のように、差し出されては口に入れることを繰り返して。
橙「うん、頑張ったね。食べられた。薬飲も。」
「……ぅん……」
あー、俺なにやってるんだろ………
ボーッとして、恋人に全部世話させて。
橙「阿部ちゃん、最後、これ一口飲んで。」
差し出されたのは、スポーツドリンク。
丁寧にストローまで差してある。
飲まなきゃって思うけど、体が動かなくて。
橙「………阿部ちゃん、ごめんな。」
「……？………んっ……？」 ｺﾞｸｯ
橙「…はっ、OK。」
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作者名：ちゃい
| 作成日時：2019年11月14日 6時
