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カナリヤ【ニカ千】 ページ10

【song by:高橋直純】


数日前、日々の疲れなのか声が出づらくなっていた。仕事上、声を使う仕事だからレコーディングなど何度も取り直した。迷惑かけました。と何度言ったか…。この仕事が終われば病院に行ける。そして診察してもらおう。ただの風邪だといいけど。そんな思いから病院に行くと診察の結果にショックが大きかった。


"急性喉頭炎"


日にちが経っていたから病院行って即入院する事に。家族に伝えたけどもう一人伝えないと行けない人物がいる。それはジュニアの頃からのシンメで今では同じグループで活動してる人物、二階堂だった。LINEで現在-いま-の状況を伝えると"今から行く"と返事。病室に入りベッドに横たわると視界がぼやけてきてそのまま寝てしまった。

「千賀?千賀!」
…誰か呼んでる。目を開けるとそこには愛する人がいた。俺の左手を握り心配そうに見つめている。…あ、あれ?声が出ない。何で…?右手を使い自分自身の首を押さえ絞り出すように声を出そうとした。
「何してんだよ!やめろ!」
個室だったから周りに迷惑かけることはなかったが久しぶりに二階堂が怒ったから吃驚して涙が溢れた。
「ごめん…」
泣いてる俺を庇って直ぐ謝ってきた。怒りに対して泣いた訳じゃない。声が出ない悔しさに泣いたの。俺は泣きながら鞄の中から小さいスケッチブックとボールペンを取り出しテーブルの上に置きスケッチブックを開いた。そこには今の気持ちを綴った。書き終わるとそれを二階堂に見せた。

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作者名:みん | 作成日時:2024年2月1日 14時

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