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「パグにはならないでね」
小声で囁いたのにちょうど高嗣が二階の奥部屋に隠していたプレゼントを持って寝室に来てふくれっ面で健永に言葉を返した。
「パグってなんだよ」
「だって昔から似ているだもん。高嗣の寝顔はブサイク」
「おい、失礼だろ」
「本当の事だもん。良い意味でのブサイク。ほらブサかわてやつ」
「言い換えただけじゃん」
「一番パグに見える寝顔、未だにスマホに画像残っているよ」
「消去してやる」
「やだー」
二人して子供達の寝顔を見届けると子供達の寝息が聞こえ始めた。きっといい夢を見ているんだなと思いながらナイトテーブルに置かれた時計に視線を向ける。もうすぐ日付が変わろうとしていた。二人揃って小声でカウントダウン。0時になると健永は陽翔に向けて、高嗣は美思に向けて「メリークリスマス」と囁き、頭にぶつからないように枕元にプレゼントを置いた。美思は大丈夫だったけど陽翔が「ん・・・」と言う声と共に寝返りし健永は少し焦ったが、起きることもなくセーフ。
「よかった。起きなくて」
手を胸に当て平常心になる健永に手を差し伸べた高嗣の姿に目を丸くする。普段こんな事しないのに。手を乗せると静かに寝室を出てさっきまで居たリビングへと戻る。先にソファーに座るように指示され高嗣はキッチンへと姿を消した。持っていると突然リビングの照明が消え残った照明は点灯し続けてるクリスマスツリーのみ。
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作者名:みん | 作成日時:2024年2月1日 14時