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「サンタさん、きてくれるかな・・・」
「陽翔はとても良い子にしてたからサンタさんは来るよ」
「ほんとう?」
「うん。ちゃんとママやパパの言うこと聞いてたでしょ。美思の言うこともしてたし保育園ではお友達と喧嘩して泣いたけど陽翔から謝りに言ったでしょ。それは凄い事なんだよ?サンタさんは直ぐに分かるんだよ。良い子にしてた子には必ず来て素敵なプレゼントを届けに来てくれるよ」
「サンタさん、きてくれますように」
その場に立ち上がった陽翔はクリスマスツリーの頭上に飾られている星のオブジェに触れ「サンタさん、まってます」と祈った。この一年で凄く成長した陽翔の姿に再び目頭が熱くなった。子供の成長は早く感じる。同時に新たな発見がある。今後の成長も楽しみだな、と持っているとようやく風呂から高嗣と美思が出てきた。
「はる、なにしてたの?」
「サンタさんにおねがいしてたの」
「みこともおねがいする。でも・・・みこと、ふたつもおねがいしたからこないかも・・・」
「え?!美思、二つもお願いしたの?」
「う、うん・・・。ひとつだけだってしってるのにどうしてもふたつおねがいしたくて・・・」
「美思も良い子にしてたからきっと二つ届くんじゃないかな」
「パパ、ほんとう?」
「うん。でも寝ない子には来ないかもよ」
「みこと、ねますー」
「ぼくも!」
「陽翔はまだお風呂入ってないでしょ?」
「はいらなきゃ!」
美思は直ぐに寝室へ行き陽翔は健永と一緒に入浴を済ませ既に眠っている美思の隣で寝始める陽翔。夫婦揃って子供達の寝顔を見つめる。美思の寝顔は健永に似て、陽翔の寝顔は高嗣に似ている。
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作者名:みん | 作成日時:2024年2月1日 14時