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コンビニの入口でプリンを食べているといつもよりカラメルの味が苦かった。でもカスタードプリンは甘い。なんだろう。この味。甘いのと苦いのがマッチしてて食べられる。
「甘いもの好きなんだね」
「うん!だけどカラメルは少し苦手かも」
「少し頂戴」
「う、うん」
持っていたスプーンを取られプリンを食べる二階堂。
「あ、美味しい。これなら食べらるかも」
「本当?!買ってこようか」
「ううん。大丈夫。一口貰えるだけで十分」
「そっか・・・」
「何でそんなに落ち込むの?」
「え?自分でも分からない」
「ほんと、千賀は不思議系だわ」
「何それ?」
「言葉の意味そのまんまだよ」
「意地悪」
お互い笑って電車に向かった。駅に着いてチャージしなきゃ、て思って切符売り場に行くと二階堂に止められた。
「え?」
「切符ぐらい出させて。突然の誘いだったしこれぐらい奢らせてよ」
「え、あ、ありがとう」
二階堂が片道切符代を出してくれた。車両に乗ると運が良く二つ席が空いていてそこに座った。睡魔に襲われたのか俺の肩で頭を乗せて眠ってしまった二階堂。こんな時間-とき-を過ごせたなんて夢のよう。ずっとこんな夢を見ていたい。どうせならこのままがいい。戻りたくない。
"ねぇ。聞こえる?ずっと好きでいいですか?嫌われてもいいの。好きでいさせてください"
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作者名:みん | 作成日時:2024年2月1日 14時