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月日が経ち季節は夏。お昼以外喋る事はなかった。お互いコミュ障な事もあって休み時間は別々の世界へと入っていった。二階堂は相変わらず窓の外の風景を見つめていた。俺は一眼レフを片手に持ち屋上に行った。誰もいない屋上に清々しい。屋上から見た風景はいつもと変わらない。だけど何か違った。でもそれが分からない。何だろう。まぁ、いいや。そう思いながら青空を写しながら校庭を撮影。何人か校庭で遊んでいる姿。青春だな。学生の頃にしか出来ない。卒業したら別々の行く先になって会える時間が少なくなる。俺には関係ない。未だに二階堂しか友達いないから。今は一眼レフと友達といっても過言ではない。入学式の後に両親からプレゼントしてもらった一眼レフ。・・・あ、二階堂だ。三階の廊下を歩いている二階堂の姿を撮ってみた。ズームさせてシャッターを押し数枚撮り確認する。自分でも言うのも変だけど上手く撮れた。確認後、屋上を出ようとしたらドアが開いた。
「え・・・?」
「あ・・・」
そこには二階堂の姿。まずい、この写真見られたらドン引きされる。咄嗟に一眼レフを後ろに隠した。
「何、隠してんの?」
「え、いや、別に・・・」
そう言うと二階堂は俺の後ろに隠した一眼レフを取った。
「へー。こんなの撮るんだ」
「そ、れは・・・!」
「隠し撮りてやつ?」
・・・俺は何も言えなくなった。けど隠し撮りではない。それぐらいオーラがあるから。俺にはないオーラ。
「ごめんなさい・・・」
「何で謝るの?結構、撮れてるじゃん」
「え・・・」
「これからは堂々と撮りなよ」
「う、うん・・・」
「授業終わったら海行かない?」
「うん!行きたい」
「選択授業終わったら行こうか」
「分かった」
「じゃ、終わったら校門のとこで待ってるね」
そう言って屋上を出て行ってしまった二階堂。久しぶりに声をかけてもらって嬉しい。しかも海に行けるなんて凄い嬉しい。早く授業終わんないかな・・・。

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作者名:みん | 作成日時:2024年2月1日 14時

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