猫になりたい【横藤】 ページ19
song by:IZ*ONE
一日仕事での疲労で大きく溜息を吐く。定時に上がったものの上司の命令で残業になる可能性が・・・それは拒否したい。そんな中、上司から声をかけられた。
「藤ヶ谷くん」
「え・・・はい。残業ですか?」
「出来ればいいんだけど残れそう?ん、少し顔色悪いじゃないか。残業なしで大丈夫だから返ってゆっくり休みなさい」
「ありがとうございます」
脱力感の中、退社。そんなに顔に疲労出てたのかな。まあ定時で帰れるならそれはそれで嬉しい。帰宅すれば口に出るぐらい言葉は決まっている。
「疲れた」
その言葉を零しながらリビングに入ると視界には先月、ノルウェーで買ったソファーに黒猫がくつろいでいた。
「もう、ワタったら・・・」
喉辺りに触れると眠くなったのかあくびするワタ。お眠りモードに入ってしまった猫のワタを少し位置をずらしてソファーに座りワタに触れると目覚めたのかふいにワタが背もたれしてくるし逆さまから転がってくるし。何だか俺も眠くなってきた。ちょっとだけソファーで寝てしまもうか。眠りに入ろうとした時に限ってワタが邪魔してくる。
「ちょっと、ワタ。邪魔しないで」
軽く足で蹴ったらソファーから落ちてオーバーにコケていった。床に堕ちてしまったワタを抱きしめて何度も謝った。怪我もなく安心した。いつもなら遊んであげたいのにそんな気力すらない。多分ワタは一緒に遊びたいんだよねでもやっぱり無理。遊びたい時はこっちから誘うしワタを一旦フローリングの上に下ろした。
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作者名:みん | 作成日時:2024年2月1日 14時