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番外編ページ15

高嗣視点

今日も花束とちょっとしたお菓子を持って病院に来た。病室の扉を開けるといつもなら寝てるのに今日は起きていた。
「あれ？珍しいね。起きてるの」
そう言うとテーブルの上に置いてあるノートに文字を綴り始めた。それを見ながら文字を書き終えるのを待っているとノートを差し出してきた。

"声、出したい。いつまで待ってればいいの･･･？"

「リハビリを少しずつしていると出ると思うよ。もしかして声が出ないのがストレスで眠れなかったの？」
千賀は頷き涙を流した。俺は花束をチェストの上に一旦、置き千賀の頬に触れた。
「辛いよな･･･。俺が傍にいるからもう少し頑張ろうね」
頬に伝わる涙を指で拭ってそっと抱き締めると泣きながら俺の腰に腕を回した。
「千賀は頑張ってるよ。一生声が出なくなっても俺が守るから」
再び頷き俺の腕から離れノートに文字を綴った。

"ニカ、ありがとう。大好きだよ"

「俺もだよ」
千賀の頭を優しく撫でると笑顔になった。その笑顔が一番好き。その笑顔を見届け病室を出ると多分、千賀の担当をしている医師に声をかけられた。