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「千賀、肉きたよ」
「ん、ん?食べる」
・・・おい、フラフラしてるけどこいつ大丈夫か?おぼつかない手でアルミの箸を持ってサムギョプサルに食いついた。それにつられメンバー、一斉に食べ始めご飯のおかわりもありつつ話は俺の卒業と現在進行形で勧めてる七人での最後のシングルのこと。俺がひたすら今まで抱えていたものをぶつけると涙腺が弱い千賀が泣き出してしまった。
「ミツっ・・・つらかったね・・・」
顔真っ赤にしながら涙を流しその涙はとても綺麗だった。昔から涙腺弱いけど一番綺麗な涙を流した。
「千賀て本当涙腺崩壊してるね」
「う、る・・・さい。だって、ミツが卒業するの悲しいし寂しいもん・・・」
「そ、そうだよな・・・ごめん」
「ミツがそう決めたなら応援するよ」
「ありがとう、千賀」
未だに涙を流す千賀と残りのメンバーも一言ずつ今までの感情を俺にぶつけてくれて、あぁ、俺、幸せものなんだ。こんなに愛されるメンバーが大好き。だけどファンの次になる。あくまでも二番目に好き。そんな中、メンバーからの言葉に泣きそうになった。だけど泣かない。いや、泣いたらここで負けだ。卒業の日におもいっきり泣こう。本当は笑顔でさよならしたいけどこういうのに限って泣くんだろうな。そんな事が脳裏に走っている中、藤ヶ谷が俺の手を握った。
「どうした?」
「俺と共にキスマイを引っ張ってきたから、何て言うんだろう・・・特別な存在だから寂しい」
・・・藤ヶ谷もそう思っているんだ。そうだよな、結成の時から一緒だったしグループを引っ張ってきた。念願のドーム公演も開催したし今この七人で過ごせて幸せ。メンバーが涙目になりながら食事は続いた。テーブルの上に並んでいた料理を平らげ時刻は23:00。それぞれ最終電車に乗る為、個室から出てメンバーで割り勘しお支払いを済ませた。
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作者名:みん | 作成日時:2024年2月1日 11時