Just for you【宮玉】 ページ4
宮田俊哉誕生日
裕太:花魁【柚葉-ゆずは-】
鏡台の前に立ち身だしなみをチェック。今日も大丈夫。グレーの着物で今宵も君に逢いに行く。外に出るといつもより遊郭の街が賑やかだ。俺は寄り道もせず鈴蘭屋に向かう。紅色の提灯がいつもより輝いていた。
「俊哉様、いらっしゃい」
「今日も来ちゃいました。柚葉、居ますか?」
「居ますよ。さあ、こちらへ」
「ご丁寧にありがとうございます」
案内され黒い壁に赤い蝶が描かれた和室に通された。そこに座り柚葉を待っていると、コン、コンと叩く音が聞こえ「失礼します」という声。襖を開け入った来たのは待ちに待った柚葉の姿。
「柚葉」
「今日も逢えて光栄です。俊哉様」
「さあ、こちらへ」
招くと重そうな黄色の着物を少し引きづりながら俺の横に座った。いつもより嬉しそうにしている。珍しい事だ。普段の柚葉を見ていると客に無愛想にし笑顔一つしない。けど俺の前ではほんの少し笑顔を見せてくれる。番頭の宏光さんに聞くと柚葉のタイプは俺らしい。俺はそんなに金持ってるわけでもないし日本人だけど外国人に間違えられるしハーフだのクォーターだの言われる日々。まあ、慣れたけど。でも柚葉はそんな俺を受け入れてくれた。そんな柚葉の事が好きになっていった。
「俊哉様」
「ん?」
「ちょっと待っててくれませんか?」
そう言って柚葉は和室を出ていった。何かあったのかな…。心配そうにしてると
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作者名:みん | 作成日時:2024年2月1日 16時