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「ママ、おめでとう!」
「ありがとう」
美思を抱っこしたままリビングに行きソファーに座ると再び腕の中から抜け出し俺の隣に座り優しくお腹に手を添える美思。
「パパ。ママのおなかのなかにあかちゃんがいるんだよ」
「知ってるよ?美思、お姉ちゃんになるんだよ」
「うん!」
「パパも頑張らないと。美思、ママを支えていこうね」
「うん!ママ、がんばってね」
「ありがとう。美思」
俺はゆっくりと過ごしながら美思と玩具で遊びその合間、高嗣が昼食を作ってくれた。ありがとう、私の旦那さん。三人で昼食を取り高嗣は美思を連れ公園へ遊びに行った。一人残された俺はソファーに座ったままスマホを手に取り両親に電話をかけた。二人共、喜んでくれた。特に母親が喜んで泣いていた。「男の子なら鯉のぼりと兜買わなきゃ。女の子ならお雛様ね」と張り切って電話が切れた。もう、早すぎる。まだ半年あるのに。準備が早い母親だ。確か美思の時もそうだった。美思の時はお雛様を手作りし所謂木目込み人形のお姫様。母親は祖母に教わって作ったみたい。毎年ひな祭りの日に間に合うようお雛様をテレビの横に置いてある。今年も飾ろう。もうすぐひな祭りの日だし。高嗣達が帰ってくるまで押し入れに閉まっておいたお雛様を取り出した。少しずつ運びテレビの横に設置。・・・出来た。ピンクを基調にしたお雛様。美思がピンクが好きだから母親はそれを知って作ったのかな。まあ、女の子だからピンク好きていう法則があるのかしら。飾ったお雛様を見つめ再びスマホを手に取り今度は高嗣の母親に電話をかける。早めのコールで出てくれた。
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作者名:みん | 作成日時:2023年11月1日 20時