十六夜の月 ページ12
song by:w-inds.
初の2s web アンソロ
友人と別れて家に帰ると必要品以外何もない部屋に入る途端、孤独感が増す。一人暮らしには寂しすぎる。寝室に入り荷物を床に置くとベッドに腰をかける。ふとサイドボードに置いてあるアルバムが視界に入った。何となくアルバムを開くとそこには付き合っていた頃の写真。その写真から伝わる悲しさと寂しさがあり、あの頃の俺達はぎこちなくて付き合っているのに好きという言葉が出てこない日々。手も繋ぐのもぎこちなくてそれなのに交際は続いていた。毎日のように会っていたが突然、「海に行きたい」て言い出しドライブがてら海に向かう。出発した時は、夕暮れの時で海岸についた頃には日が沈み車を駐車場に置き海に向かうとそこにはネイビーブルーの空に蒼い欠月-つき-が出ていた。その欠つきが水面に反射して綺麗だった。靴と靴下も脱ぎ片手で持ったまま足に浸かるぐらいまで海に入ると「俺も入るね」と言って海に入ってきた。砂浜に靴と靴下を置いて子供のようにはしゃぐ。出会った時はまだお互い中学生でレッスン帰りに海に行ってこうやってはしゃいで衣服が濡れたまま帰った事も。だけど現在-いま-は二人して水面に反射してる欠月を見つめ呟いた。
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作者名:みん | 作成日時:2023年11月1日 20時