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朝を迎えた時、俺の様子に異変を感じたのか高嗣は仕事を休んだ。いってきます。と言い病院に行こうとした時、美思が泣き出した。高嗣に美思を任せ病院に行く。タクシーに乗って数分後、高嗣からの連絡。どうやら泣いていたのは寂しくて泣いてたらしい。保育園に行くまで泣いてたみたいで殆ど泣かない子なのに一体・・・。もしかして赤ちゃん返りなのかな・・・。そう思いながら病院に着き今日はあまり混んではなさそうと一息つきスマホを操作していると「二階堂さん」と診察室から呼ばれた。検査をし数分後、再び診察室に行くと医師からこう伝えられた。
「ご懐妊ですよ」
「え・・・?」
「妊娠初期なのでエコーなどの確認は来週になります」
「あ・・・はい」
診察が終わり待合室に行きソファーに座るとお腹に手を添えた。ここにいるんだね、おめでとう、赤ちゃん。昨日の吐き気はもしかして悪阻だったのかな。今は平気だけど。美思の言う言葉を思い返すと子供の勘は鋭いと感じながら病院を出てタクシーで帰った。お昼過ぎに帰宅すると美思を抱っこした高嗣が出迎えてくれた。
「あれ?美思、保育園はどうしたの?」
「早引きしてきた。どうしても健永の結果が気になって、半泣き状態」
「そうだったんだね、ごめんね」
「それより、どうだった?」
「赤ちゃんがいます」
「え!?」
「ママ、いるの!?あかちゃん」
「うん。美思、よく分かったね」
「うん!みこと、おねえちゃんになるの?」
「そうだよ」
「みこと、がんばる!」
嬉しそうな表情を見て俺も嬉しくなった。この子を産んで美思は、もちろん。高嗣にも幸せを届けたい。高嗣に抱っこされた美思が「ままがいい」て自ら高嗣の腕の中から抜け出し俺の膝辺りに抱きついてお腹に負担をかけないよう美思を抱っこした。
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作者名:みん | 作成日時:2023年11月1日 20時