23(u.side) ページ26
「お待たせー！好きなのテキトーに選んで！あっ、ミルクレープはAのだからそれ以外でね？」
そう言って5つのケーキをテーブルに並べるまふ。『テキトーに選んで』とは言っても5つのうち4つは同じようなケーキで上のトッピングのフルーツが違うだけのものだ。ミルクレープは最初からAちゃんのために買ったのだろうと簡単に推測できる。
「『テキトーに選んで』ったってミルクレープ以外全部一緒じゃん！」
俺の心の声と坂田のツッコミが被った。ただひとつ言うなら坂田、フルーツが違うから全部一緒という訳ではない。
「いや、でも上に乗ってるフルーツ全部違うよ！？イチゴとメロンとリンゴと……オレンジ！」
「あっ、じゃあ僕メロン〜」
真っ先に天月がメロンを取っていった。そういえば天月はメロンが好きだったなと思い出す。さて、残るのはイチゴとリンゴとオレンジ。正直どれでもいいが客という立場上何でもよくても選ばなければまふが困るだろう。
「うーん……イチゴかリンゴかオレンジか……決められへん……。」
横では深刻そうな顔で悩んでいる坂田。コイツを待っていたらこの時間がいつまでも終わりそうにない。そう思い俺はひとつの提案をした。
「だったらどれかテキトーに選んで他のと1口ずつ交換するなりしたらいいじゃねぇか。」
「……うらさん、天才？」
「それくらい誰でも思いつくだろうな。」
「よし、じゃあリンゴにしよ！天ちゅー！メロン1口分けてー！」
さっきまで真剣に悩んでいたというのにこの変わりよう。さすがだなと思いながら自分の分を選ぶべく視線を坂田からケーキに移す。
「まぁ無難にイチゴでいいか。」
「うらたさんは優しいですね。」
俺がテキトーにケーキを選ぶと、そうまふに声をかけられた。今のやり取りのどこに優しさを見出したというのだろうか。
「急にどうしたんだよ。お前も1口欲しいのか？」
「そんなんじゃないですよ。さかたんが早く選ぶように誘導してたのって、この場のホストであるボクに気を使ってのことですよね？」
「お前……。」
まさかそこまで見透かされていたとは思わず言葉を失った。こいつは一体どんな風に俺らを見ているのだろう。ケーキを選ぶというだけの時間でこんなことを感じさせられるとは……。
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海鈴(プロフ) - たいやきさん» わわ！ありがとうございます！！好きって言っていただけてものすごく嬉しいです💕結末も決まってないようなこのお話ですがこれからも楽しんでもらえるように頑張りますね！ (8月11日 17時) (
レス) id: 166c904f24 (このIDを非表示/違反報告)
たいやき - はじめまして！好きです💖文才力分けてください〜！これからも無理のないように頑張ってください！ (8月11日 15時) (レス) @page30 id: a24130049d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海鈴 | 作成日時：2021年4月4日 0時
