白兎【骸盗アリス】 (ページ22)

今日:15 hit、昨日:0 hit、合計:655 hit

#19 ページ22

俺はきょとんとしている猫山君を見上げた。

この見上げるクツジョク…背の高い人にはわからないんだろうなあ。

猫「ほら、あそこ！」

猫山君の指差した先を見てみたが、何もいなかった。

『…いないが。』

猫「え⁉あれ⁉何で⁉」

『いや、逃げたのか移動したかのどちらかだろ。いや、どっちも同じか。』

猫「あっ本当だあ！」

やっぱ犬みたいだな。

『いいから追うぞ！』

猫「はい！」

しっかり犬みたいだな。

――――――――
今更だけど、俺は何か耳がいい。

この頃はやってる某有名漫画のパクリではないからそこら辺はあしからず。

骸兎(ロスト・ラビット)の足音は独特だからわかりやすい。

猫「まっ待ってくださ～い！」

おそっ

『置いてくぞー』

というか置いてってるぞー

あっ居た。

『確保っと…』

いや今思ったら俺達いい年して鬼ごっこしてる変人じゃね

…まあいっか。

てかこいつどうすんだよ。

手柄を山分けなんてできないぞ。

…貰っていいかな

猫「あっ先輩…捕まえてくれたんですか…ありがとうございます…」

めっちゃ疲れてんじゃん。

『ん。』

追いつかれたからやるしかないか。

猫「へ？いいんですか？ありがとうございます！」

うわ～

あざといって罪だと思う。

…まあいっか。