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「私ずっと思ってたんだけどさ
ふみちゃん今回はやけに慎重だよね」
「はぁ?そりゃそうだよ」
「今までは狙った獲物は逃さないって感じだったじゃん」
「何そのイメージ。まぁ、今回だって逃す気ないよ。だって本当に好きだもん」
そう言い切ると、ふぅ、とふみちゃんはひと息ついてまた話し始める。
「でも、やり方なんていくらでもあるけどさ
神ちゃんが傷ついたり、だめになるようなのじゃだめなんだよ。
神ちゃんの彼女を傷つけるようなやり方もだめなんだよ。
ずるいことして神ちゃんが私を見てくれても意味ないの。
神ちゃんの幸せを願いたいし、笑っててほしい。
それでいつか私を好きになる日が来るのならそうなったらいいなと思う。
今は、それ以上は何も願えない」
なんと声をかけたらいいのかわからない。
あまりにも経験値に差がある。
それでも、ふみちゃんの気持ちが痛いほど伝わってきた。
どれだけ悩んでこの答えにたどり着いたのだろう。
ふみちゃんが幸せになるよう願うことしか私にはできなくて、とてももどかしい。
「もう!なんでAが落ち込んでんの!
こんな話するために集まったんじゃないんだから
プレゼント探し行くよ」
ふみちゃんの真っ直ぐな瞳を見て、
私が勇気づけられてしまった。
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作者名:ひろか | 作成日時:2019年10月28日 18時