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合同誕生日会の当日になった。
夜まで特に予定もなく、昼過ぎにだらだらと起きる。
なんとかプレゼントも用意できたし、
お店の予約もケーキの予約もばっちりだ。
それに、この間の食事以来シゲとは会っていない。
少しモヤモヤすることもあったけれど、
のんちゃんやふみちゃんと話をして
こんなところでつまずいている場合じゃないと思った。
知り合ってから1週間以上会わないなんてことがなかったから、
シゲに久しぶりに会えることが純粋に嬉しい。
どんな服を着ようか、どんなメイクをしようか。
遅すぎる朝食のパンをかじりながら考える。
ぼーっとテレビを見ながら
ベッドにもたれかかっていると携帯の着信が鳴った。
ふみちゃんかな?と思い、
携帯を確認すると重岡大毅という文字が画面に表示されている。
あまりにも予想外の人で、だらけた姿勢をしゃんとさせて無意識に正座をしながら電話に出た。
「もしもし!」
「お、やっと出た。朝も電話したんやで?」
「あぁ、ごめん、寝てたかも。
というか完全に寝てたし、携帯すら見てなかった」
「夏休みなった途端だらけてたんか!あかんで〜!
そんなAには打って付け!フットサルのお誘いしたるわ!」
「えー、どうせ最初からフットサルのお誘いでしょ?」
「まぁ、そうやけど、そう言うなて!」
「そうなんじゃん!」
「ふはっ、なんか1週間ちょっと会わなかっただけやのに久しぶりに会話した気分なるわ。
まぁ、そんな長いこと会わなかったことないもんな」
私と同じこと考えてる。
そういうのきゅんとするじゃん。
「そうだね、でも今日会うよ?」
「たしかに。そうやん!
フットサルの話夜したらよかったやんけ!
まぁ、ええわ!久しぶりに話せたし!」
「夏休みの予定確認しとくね」
「おう、よろしく。じゃ、またあとでな」
一瞬の出来事のようだった。
初めての電話はあまりにも唐突で、落ち着かないまま終わってしまった。
でも、この間の私のモヤモヤは思い過ごしだったのかな、と思えるくらい嬉しい内容だった。
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作者名:ひろか | 作成日時:2019年10月28日 18時