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｢えっ、焼肉ぅ〜とか言うてたわりにはめちゃくちゃA食うてたな！｣
がはは、なんて盛大に笑うシゲ。
｢いやいや、さすがにそんな言い方はしてない！
シゲだってたくさん食べてたじゃん｣
｢俺は発案したんやからいくら食べてもええやろ！｣
2人で焼肉を食べながら話していたら
2時間も経過していた。
苗字呼びは堅苦しいからやめよ！と言われて
私はシゲ、シゲは私のことをAと呼ぶようになった。
好きな人から名前で呼んでもらえるなんて。
シゲの声から発せられる私の名前はいつもと違う響きを持っている。
駅まで送ると言ってくれたお言葉に甘えて
のんびり食後のお散歩だ。
｢今日はありがとう、楽しかった｣
｢ん、俺も｣
｢あのさ！ずっと言いたかったんだけど｣
｢ん？｣
｢いつも私のこと助けてくれてありがとう！
授業とか、先輩とか。嬉しかった｣
｢あぁ、ええよ！お役に立てたなら何より！｣
｢うん｣
｢また来週も飯行く？｣
｢うん、行きたい｣
｢じゃあ行こ｣
｢うん。じゃあ、また。ゼミでかな？｣
｢うん、気ぃつけて帰れよ！｣
｢シゲも！｣
｢ふはっ、俺男やし！でも、ありがと。
気ぃつけて帰るわ｣
駅の改札で手を振って別れた。
振り返ってもまだ見送ってくれている。
今日はすごくいい日だ。
シゲのことをもっともっと好きになる。
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作者名：ひろか | 作成日時：2019年10月28日 18時
