【銀魂】進め。 (ページ1)

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はじめの一歩ページ1

ど‐りょく【努力】とは。
ある目的のために力を尽くして励むこと。
「努力が実る」「たゆまず努力する」「努力家」＿＿

＿＿＿＿キーンコーンカーンコーン

ミーンミンミンミンジー......

窓の外から鳴り響く蝉の声と共に、授業終わりのチャイムが鳴る。

生徒たちは思い思いの場所で放課後の自由な時間を過ごす。

教室で友達と駄弁りあう者。

部活に励む者。

友達と帰りがけに出掛ける者。

素直に家に帰る者。

そして、”補修で呼び出されるもの”。

なぜ夏休みというものを目前にして、汗だくになりながら問題を解かなければならないんだ。

先生の横で頭を掻きむしりながら答案用紙とにらめっこしている梶野(かじの)Aはそう思わずにはいられなかった。

「銀八先生ぇ...なんで、クーラー付いてないんですかぁ...。殺す気ですかぁ...。」

頭を机にくっつけてうつぶせの状態でAは文句を言う。

ここ最近は真夏に近い暑さが続いている。

いくら夏本番ではないとしても、クーラーがないとやっていけないほどの暑さだ。

銀「俺だってお前みたいな腐ったミカンが居なければ今頃は職員室でレロレロキャンディー舐めながらイチゴ牛乳飲んで、すーずしいクーラーの効いた部屋の中でゆっくりできたのになぁー。」

死んだ魚の目をした銀髪の天然パーマの先生が【一人暮らし応援セール！！】と書かれた宣伝用のうちわを仰ぎながら気だるい声で答える。

銀「そもそも、俺のテストって基本めちゃくちゃ簡単なの。なのになんで16点しか取れてないわけ。」

確かに他の先生に比べたら銀八先生のテストはとても簡単だと生徒からも評判だ。

おそらくこうやって居残りの生徒の面倒を見るのが嫌だからわざと簡単にしているのだろう。

「漢字苦手だし、古文苦手だし、ことわざも四字熟語も苦手だし、作者が何を考えてるかなんか作者しかわからないのに勝手にこっちで推測して書くのはおかしいと思うからでーす。」

リアルのみんなも一回は思ったことあるでしょ？

要は国語っていうのがだーーーーーいの苦手なのだ。

銀「口ばっかり動かしてないで、とっとと問題終わらせろー。」

新生活応援うちわをこちらにも仰ぎながら銀八先生はケータイをいじりだした。