始まりの合図(3) ページ30
前回会った時よりも弱々しい声になっており
病の悪化を見るのが辛かったが
少しでも話しができる状態で嬉しい。
「そうだ…ちょうどAに渡しておきたいものがあるんだ。あまね…持ってきてくれるかい？」
「かしこまりました」
『渡したいもの？』
「大した物ではないんだけど…、よかったら着て貰いたくてね…」
少ししてから、あまねさんが戻ってた。
「こちらを」
『わあ、懐かしい。』
「そうだね…子供の頃…何度も一緒に最終選別で子供達へ説明役をしていた時…お揃いで着ていた着物を羽織りに作り替えたんだ」
「A様は祝言も近いですから、前祝いにとご準備させて頂きました」
『嬉しい。兄様、あまねさん、ありがとうございます。早速着てみてもいい？』
「あぁ。勿論…」
子供の頃よく着ていた着物の柄に
色んな思い出が蘇る。
父上も母上も厳しい人ではあったけど
優しい時には兄様と沢山甘えたなあ…
「とてもお似合いです。」
『とても気に入りました。今後はこの羽織を着て過ごします』
「それはよかった…」
『今まで着ていたこの羽織り置いていって良い？私の代わりに、いつでも兄様やみんなと一緒にいれるように』
「そうですね、耀哉様のお近くに飾っておきます」
「うん、祝言も楽しみだね…」
数年ぶりに家族団欒を楽しみ
いつの間にか夜になっていた。
『ごめんなさい。長居しすぎちゃった』
「僕達はいいんだよ…けど実弥は心配してないかい？」
『実弥さんは今日冨岡さんと手合わせする先約があったから、そっちに行ってるの。でもそろそろ終わって帰ってくるかな』
「そうか…実弥と義勇が仲良くやっているみたいで嬉しいよ…」
『仲良くは…まあでも、ある意味一週回って仲良いかもね』
「実弥がそろそろ帰るならAも帰ってあげなきゃね…今日は楽しかったよ。ありがとう」
『兄様も、あまねさんも子供達にも会えて良かった。実弥さんも来たがってたから、次は一緒に来ます』
「そうだね…楽しみにしているよ…」
「A様、お気を付けてお帰りくださいませ。鬼共もいつ活動し始めるかわかりませんので」
『わかりました。あまねさん、兄様をよろしくお願いします』
「A…、元気でね」
『はい！』
屋敷を出て帰路についた。
実弥さん帰ってるかなあ？
私が先に帰ってお夕飯の支度してあげたいな。
今夜は何を作ろう？
献立を考えながら早足で帰っていた。
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AYA - しのぶさん一回も出てないww (2021年10月10日 16時) (
レス) @page49 id: d9c298088e (このIDを非表示/違反報告)
おぎ丸(プロフ) - ちびごん様≫コメントありがとうございます！ニヤけてもらえて嬉しいです！今後ともお付き合いくださると感激です！ (2020年5月29日 0時) (レス) id: 52f4783003 (このIDを非表示/違反報告)
ちびごん(プロフ) - 初コメさせてもらいます！毎回うわぁぁ！と思ったらニヤけまりして読んでます！ (2020年5月28日 18時) (レス) id: de3300122a (このIDを非表示/違反報告)
おぎ丸(プロフ) - 灰色サーモン様≫嬉しいご感想ありがとうございます！今後ともよろしくお願いします！ (2020年5月19日 4時) (レス) id: 52f4783003 (このIDを非表示/違反報告)
おぎ丸(プロフ) - あおい�桐輸笋△蠅�とうございます！頑張らせていただきます！ (2020年5月19日 4時) (レス) id: 52f4783003 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おぎ丸 | 作成日時：2020年5月18日 7時
