【52】 ページ4
ミツside：
着替えを済ませ車に乗りニカがハンドルを握る。
｢ねえミツ、今日ホテルで泊まっていこうよ｣
｢へ？？｣
｢ね？ 俺の誕生日だしわがまま聞いてよ｣
｢でもどこも一杯じゃない？｣
｢予約は済ませてあるから｣
｢そうなの？･･｣
そこまで言われると嫌とは言えなかった。
車を走らせて海沿いのホテルにチェックインをする。
案内された部屋は海に面していて太平洋が一望できる和室だった。
｢すごいね･･｣
陽は沈んでいたけれど、空と海はまだ明るくて、そこから見える景色に圧倒される。
ニカの誕生日なのに何も考えていなかった自分が申し訳ない。
その景色に動けずにいると後ろからニカに抱きしめられる。
ニカから離れようと体に力を入れると、その動きを止めるかのように強く抱きしめられる。
｢ミツ･･｣
｢やっ･･｣
ニカの唇が耳に触れる。
｢ニカ･･ あの･･｣
体がゆるみチュッと唇にキスをされる。
どうしていいのか分からなくて俯いてしまう。
｢さあ、露天風呂入りにいこ｣
｢うん･･｣
部屋を出て露天風呂へ向かう。
脱衣室で服を脱ぐのを躊躇っていると、ニカがポイポイと服を脱いで先に入っていった。
自分も服を脱ぎ浴室に入る。
先に髪の毛と体を洗い露天風呂へ行くと、ニカが既にお湯に浸かっていた。
｢気持ちいいよ〜｣
そう言ってニカがこちらを見る。下から上をジロリと見るその視線が怖くて急いでお湯に浸かる。
｢ほんとだ、気持ちいい〜｣
海が目の前に広がっていて自分がその中に浮いているみたい。
その景色を楽しんでいるとニカが隣に寄ってくる。
｢もう体洗ったの？｣
｢え？？ 洗ったよ？｣
｢そう･･ 俺まだだから洗ってくる｣
｢うん･･｣
なんだか動揺してしまう。
部屋に戻ると夕食が用意されていた。
｢さあ、食べよう！｣
ビールで乾杯をする。
｢ニカ、誕生日おめでとう。ごめんね、何も用意してなくて。こういうとこ来たかったんだね｣
｢そうだね･･ おいしいものを食べて、海を見て、こんな風にミツと過ごしたかった｣
ニカが俺を見て笑う。
そんなニカに戸惑いながら笑い返す。
夕食が食べ終わると女中さんが食器をさげて布団を敷いてくれた。
｢ミツ、こっちへおいでよ｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 307人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちゃかぼ(プロフ) - こんばんは！はじめまして、花のOLくらぶ大好きでいつも楽しみに待っています！ニカちゃんにもきちんと思いが伝えられて一安心。また更新楽しみにしています！ (2016年11月2日 22時) (
レス) id: 0038efa594 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はなび | 作成日時：2016年10月12日 22時
