【67】 ページ19
ミツside:
1階のレストランで朝食のバイキング。なんだか胸がいっぱいで食べれない。
向かいに座る藤ヶ谷はいつも通り、特に変わった様子はないように見える。
男だってバレてない? まさか俺の体を見るなんてこと・・・ ひとつのベッドに寝ていただけだよな?
もしバレていたとしたらあんな・・ おでこにチュウなんてするはずがない。
たぶん・・
「先輩大丈夫ですか? まだ食べれませんでしたか?」
箸の進まない俺を心配そうな顔で見る。
「ううん。ゆっくり食べてるだけだから。
藤ヶ谷・・ あの・・・
昨日一緒に寝てたんだよね?・・ 俺暴れなかった?」
「大丈夫ですよ」 ニコリと笑い返事をする。
「俺寝相悪いから・・ 藤ヶ谷はちゃんと寝れた?
あの・・ それと・・・」
自分の体を見たのかどうか、聞いてみようかと迷い口ごもる。
「すみません。一緒のベッドに寝てしまって。
でも何もしてませんから。安心してください」
俺が何を言いたいのか察したんだろうか。
「ただ・・」
ドキン!?
ただ??
「ずっと先輩の手を握っていました」
「え?・・」
「というか、先輩が俺の手を握って・・・ 離せませんでした」
ああ・・
寝込んでいる時はいつもニカが来てくれて、俺の手を握ってくれたから。
その手を取ると、とても安心して寝ていられた。一人じゃないんだって。
だから昨日も・・・ 俺はニカだと思って眠っていたんだ。
「そうだったの? ごめんね」
「いえ・・」
?
あれ?
笑うけれど目が笑っていない?
帰りの電車はなんだかぎこちなくてあまり会話がはずまなかった。
俺の最寄りの駅で藤ヶ谷も降りる。
「いろいろとありがとう。じゃあ気を付けて帰ってね」
「家まで送っていきます」
そう言って家の方向へ歩いて行く。
「いいよ藤ヶ谷、大丈夫だから」
急いでその後ろへ行き藤ヶ谷の手を掴んだ。
えっ・・
サッと俺の手を離して真顔でこちらを振り返る。
驚いた俺に気付いたのかすぐに笑顔になった。
「すみません。急に手を掴まれて驚いてしまって・・」
「ううん。俺のほうこそごめん」
「いえ・・ 行きましょう」
あれ? 何かが違う。
307人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちゃかぼ(プロフ) - こんばんは!はじめまして、花のOLくらぶ大好きでいつも楽しみに待っています!ニカちゃんにもきちんと思いが伝えられて一安心。また更新楽しみにしています! (2016年11月2日 22時) (レス) id: 0038efa594 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:はなび | 作成日時:2016年10月12日 22時