【64】 ページ16
太輔side：
部屋に入ると先輩がペタンと床に座り込んだ。
｢大丈夫ですか？？｣
｢ごめん･･｣
床に頭を垂れて苦しそうに息をする。
｢あ･･ ふじが･･や･･｣
その体を抱き上げる。
｢な･･に？･･｣
潤んだ瞳で不思議そうに俺を見る。
｢すみません。ダブルルームしか空いていなくて｣
先輩をベッドへ下ろす。
｢ううん。こんな広いベッド初めて･･｣
ドキン･･
顔が紅潮していて･･ このまま･･
あらぬことが頭をよぎるけどそれを掻き消す。
｢楽な格好をしたほうがいいです。ここのルームウェアに着替えて下さい、俺は外に出てますから｣
そう言って部屋を出て飲み物や熱さまシートなどを買いに売店に行った。
部屋に戻ると横になっていた先輩がベッドから起き上がる。
｢ポカリ飲みます？｣
ベッドの端へ座る。
｢うん。ありがとう･･｣
手に取りコクコクと飲む。
｢あの･･ 俺の事はいいから先に帰って｣
｢先輩を置いて帰れないですよ｣
｢大丈夫、いつものことだから。疲れるとすぐに熱が出るんだ。一晩寝れば大丈夫、だから･･｣
｢俺が一緒にいたいんです｣
｢へ？･･ でも明日は日曜日だし、用事があるでしょ？｣
｢無いですよ。先輩とこのままずっと一緒にいたいです｣
｢あ、あの･･｣
赤くなって俯いてしまった先輩の頭を撫でる。
｢先輩･･｣
首に手を回して顔を近づける。
｢ふ、藤ヶ谷？･･｣
顔が更に赤くなり目を白黒させる。
｢とにかく横になってください｣
｢うん･･｣
俺から顔を背けてぽてっとベッドへ頭を落とした。
向こうを向いてしまった先輩の頭を撫でる。
しばらくそうしていると寝息が聞こえてきた。
先輩の顔が見える方へ移動してベッドへ座る。
そのおでこに手を乗せると熱くて汗をかいていた。
熱さまシートを貼り先輩の顔を見つめる。
｢フフ･･｣
むにっと空いた口がかわいい。
その唇に触れてみる。
｢柔らかい･･｣
とても愛おしくて･･
唇にキスをする。
｢好きです。先輩･･
早く良くなってください｣
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ちゃかぼ(プロフ) - こんばんは！はじめまして、花のOLくらぶ大好きでいつも楽しみに待っています！ニカちゃんにもきちんと思いが伝えられて一安心。また更新楽しみにしています！ (2016年11月2日 22時) (
レス) id: 0038efa594 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はなび | 作成日時：2016年10月12日 22時
