司法に携わる彼らとの日常×2 (ページ8)

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続きページ8

怜侍
｢Aっ、これはそのっ、違うのだ、話を｣
彼の言葉を手をかざすことで静止し、静かに相手の目を見つめるA。
｢この方が、例の?｣
Aの問いかけに、彼は無言で頷いた。
｢それは...とある事件の関係者から送られてきたものだ｣
バレンタインデー。彼にチョコを渡そうと執務室を訪れると、机の上にはどこか禍々しい小包が置かれていた。差出人を訪ねると返ってきたのは上のセリフ、どうやらかなり彼に執着しているらしく、何度プロポーズを断っても付き纏ってくるらしい。
｢...すまない、私にはキミがいるというのに｣
いつものヒラヒラがしおしおになっているのを見て、慌てて｢怜侍さんは悪くありませんよ!｣とフォローするA...
｢わたっ、私はっ、怜侍さんのここっ、こ恋人です!何度プロポーズしたとしてもっ、それは代わりませんから!｣
そう女性に啖呵を切るAを見て、ふっと微笑む彼。後日、お礼としてお高い洋菓子と紅茶を贈ってくれた。

龍一
Aと龍一は幼なじみ。出会ってから十数年と経っているので、Aはどの友人に恋愛相談をしても結局は｢でも成歩堂がいるじゃん｣と返されてしまう。
｢こうなったらお見合いとかしかないのかなあ｣
とため息をつくと
｢やめとけよお見合いなんて...｣
とAの言葉にすかさず難色を示す彼。
｢って言われるだろうなと思ったので、マッチングアプリを始めてみました｣
｢はっ?｣
｢何人かとは既に会ってます｣
｢いやっ、ちょっと｣
｢結婚を前提にお付き合いをしてほしいと告白されました!!｣
｢待ったあ!!｣
言葉を遮られ｢やっとその気になってくれた?｣と笑顔を見せるAちゃんと、真っ赤になりながら｢...君が僕以外の男と一緒になるのが嫌なだけだ｣とほぼ告白も同然な言い訳をする彼。