司法に携わる彼らとの日常×2 (ページ38)

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バックハグページ38

冥ちゃん
｢きゃあ!｣
可愛らしくか細い悲鳴をあげる。瞬時に愛用の鞭に手を伸ばすも、犯人がAだとわかった瞬間、即座に手を降ろした。文句の一つでも言おうと口を開くが、それよりも自分に愛情表現をしてくれた事が嬉しくてたまらない。ので
｢こっ、今度からは前から向かってくることね!｣
という奇天烈な忠告をしてその場を立ち去る。その口元は確かに緩んでいた。

響也くん
｢っ...これは驚いたね、甘えん坊なお嬢さん?｣
余裕そうに見えても、Aは決して見逃さない。僅かに乱れた前髪を払い、こちらにキザったらしいセリフを投げかけてくる。若干肩眉の角度が鋭くなっているのも、彼の本心が透けて見えるようで可愛らしい。

みぬきちゃん
事務所に入り、チャーリーくんに水をあげることなどを考えていると、いきなり後ろから抱き着かれた。
｢えへへ、驚きましたか?｣と期待を込めた目で見つめられるも、思い切り足音もしていたし正直そんなビビらなかった。
だが、ここは嘘を吐いておくのが大人というもの。彼女に向かってお世辞を言うも、秒で見抜かれしょんぼりされた。

怜侍
ひょんなことから事件に巻き込まれ右手を負傷したA。ほんの少し手を動かずこともままならず｢暑いから少し袖をまくってくれないか｣と彼に頼んだ。彼は快く了承してくれたが、何故かAの背後に回りゆっくりと袖をまくり始める。
いつもより近い距離に募る羞恥心。
｢やっぱり自分でするから!｣と彼を振りほどこうとするも｢安静にしておけと言われていただろう?｣と愉快そうに喉を鳴らすばかり。すっかりゆでだこのようになってしまったAが解放されたのは、それから30分後のことだった。