かしましトライアングル ページ26
｢...ふぅ｣
...溜息?何故私が溜息を?あり得ないわ、カンペキたるこの私に悩み事なんてものあるはずがないじゃない。
...いや、違うわね。悩み事ではないわ。ええ、断じて。これは悩み事ではない。
ただ、少し...ほんの少しでも、素直になることができたのなら。
...そうすれば、夢主との距離を。少しは縮めることが出来るのかしら。
夢主と彼女の初対面。それは、あの忌々しい弟弟子から｢そういえば、キミは新人の面倒をみたことはあったかな｣と尋ねられたことがきっかけであった。
｢何故そんなことを尋ねるのかしら。私は狩魔冥、一人でも充分に完璧な存在。わざわざ新人の面倒を見るだなんて厄介事、押し付けられたことなんてないわ｣
｢...そうか｣
｢あら、何よその反応｣
｢いや、少しメイに任せたいことがあったのだが...まあいい｣
｢っど、どういうことよっ?この私じゃ役不足ってわけ!?｣
｢別に、そんなことは言っていな...｣
｢いいわっ、いいわよっ。言いなさいよ、その頼み事やらをっ。私がその頼みを完璧にこなした暁には、どんな言うことでも聞いてもらうわよっ!!｣
｢...まあいいか｣
というわけで、売り言葉(?)に買い言葉。冥は怜侍の頼み事を引き受けることになったのだった。
｢...『新人検事の面倒を見ろ』?｣
｢ああ、キミならば経験も実力も充分にある。新人の面倒を見る者ならば、メイが一番適当だと思ったのだ｣
｢...!ふっ、ふん、当然じゃない。なんてったって私は｣
コンコンコン、と。彼女の言葉を遮るような控えめなノック音が三度執務室に響く。
冥は新人検事の存在すら知らない、ましてや面倒を見ることさえ初めてのこと。緊迫に満ちた部屋の中に、音が鳴らぬよう丁寧にドアを開けて入ってきたのはー
｢失礼します。御剣検事...と、狩魔、検事?｣
夢主は怜侍から呼び出されて執務室に足を運んだだけで、あの悪名高い狩魔豪の娘だという狩魔検事までいることは想定外の出来事。
にもかかわらず、夢主は平静を装い二人に向けて一礼。すぐに姿勢を正し、冥に向けて視線を合わせる。
夢主は怜侍から何も用件を伝えられていない、加えて執務室には何故か待ち構えていたかのように腕を組み夢主を見つめる狩魔検事がいる。そのことから、夢主は彼の用件の鍵になるのは彼女なのだろうと踏んだのだ。
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磯貝に食べられそうな金魚(プロフ) - 夜凪亜蓮さん» わわ、私の作品を読んで貰えるなんて嬉しすぎますっ!!夜凪さんの作品はほんと、魅力があっていつも楽しませてもらってます……！ (5分前) (
レス) id: 28e7d0c472 (このIDを非表示/違反報告)
夜凪亜蓮(プロフ) - 磯貝に食べられそうな金魚さん» ありがとうございます···こちらこそ、いつも楽しく金魚さんの作品を読ませていただいてます! (5月9日 7時) (レス) id: 02b29be1a2 (このIDを非表示/違反報告)
磯貝に食べられそうな金魚(プロフ) - いつも作者様のヤンデレ短編に癒されてます…！ほんとその文才力が羨ましいです！ (5月8日 23時) (レス) @page46 id: 28e7d0c472 (このIDを非表示/違反報告)
夜凪亜蓮(プロフ) - 磯貝に食べられそうな金魚さん» ありがとうございます!逆裁キャラはゲーム上手い人少なそうな印象... (4月2日 8時) (レス) id: 02b29be1a2 (このIDを非表示/違反報告)
磯貝に食べられそうな金魚(プロフ) - ゲームしてる時の皆の反応が可愛いかったです…！もうとにかく可愛いで埋め尽くされました…… (4月1日 23時) (レス) id: 28e7d0c472 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜凪亜蓮 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Chihiro0521/
作成日時：2024年2月5日 17時
