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[N]春が来る−2− ページ2

*


「今日、何する?」
「ん、僕はデートしたい」
「私もそう思ってたところ」
「じゃあ決まり、着替えようか?」


会話をしながらハギョンがベッドからゆっくり立ち上がる。


「…っハギョナ」


そのときだった。
反射的に彼の腕を掴んでしまったのは。


「…ん?どしたの?」
「え?いや、なんでもない」


慌てて手を引っ込める。

なんだか今度はこっちが恥ずかしくなってきた。

なんで腕を掴んで引き戻そうとしたのかは…理解した。


「もっと僕とくっついてたいの?あれ、Aってこんなに甘えん坊だった?かわいい」


ハギョンはそう言ってふっと笑い私の頬を撫でた。

だんだんと顔が熱くなってきてとうとう耐えきれず布団に潜り込む。


…全くその通りですよ。


「ちょっ、甘えたいなら僕に甘えてもいいのに〜」


笑いを含んだ声が聞こえてくる。

彼はそんなに嬉しかったの…?
バカにしているの…?

どちらにせよこっちが恥ずかしい事に変わりはない。


「…ちょっと、もう一度寝る」
「何言ってんの、寝ちゃダメだよ?」


次の瞬間、布団が剥がされてしまった。


「ひっ」
「そんな事言うなら、デートは午後からね?」
「どういう……やぁ…っ」


手首を掴まれシーツに仰向けになって組み敷かれる。
ハギョンの顔はすぐそこだ。

さっきより心臓の音がよく聞こえる。


「珍しくAが甘えん坊さんなんだから寝ちゃうなんてもったいないでしょ?」
「うぅ…」
「…涙目になってる…どうしよ、いいよね?」
「だめだってば…っ」


あぁ、もう逃げられない。
デート出来るのかな。
でも今はこんなにも彼に甘えたい。
思考がぐるぐると駆け巡る。


「嫌なの…?」
「…嫌じゃないけど…春のせい」
「え?」
「春のせいだからね」


ハギョンの首に腕を回して自分からキスをした。

こうなったらたくさん甘えてしまおう。

柔らかな気持ちを呼んでくれたのはきっと春が訪れるからだ。


カーテンの隙間から部屋に降り注ぐ太陽の光はとても暖かい。



_end.

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海漓(プロフ) - ハニ☆さん» 嬉しい言葉、ありがたいです(^○^)リクエストもありがとうございます、良いものにできるよう頑張りますね! (2015年4月5日 18時) (レス) id: 4f2ce2f638 (このIDを非表示/違反報告)
ハニ☆ - はじめまして!いつも楽しく読ませていただいています^^ うぉんしくより93よりおるペン(←ややこしいですねw)なので、今回のキャンディはすごく嬉しかったです! リクエストですが、うぉんしくとのデートの話を書いていただきたいです^^ これからも頑張ってください! (2015年4月5日 17時) (レス) id: f6893e5e5d (このIDを非表示/違反報告)
海漓(プロフ) - こころさん» 了解しました!出来る限り頑張ります(^-^)/ (2015年4月5日 2時) (レス) id: 4f2ce2f638 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - 海漓さん» はい!そんな感じで!お願いします! (2015年4月5日 1時) (レス) id: 1cf250b8c9 (このIDを非表示/違反報告)
海漓(プロフ) - こころさん» ありがとうございます(;Д;)えぇと、別れた彼女が忘れられない…的な感じでしょうか← (2015年4月5日 1時) (レス) id: 4f2ce2f638 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:海漓 | 作成日時:2015年3月22日 1時

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