初音;02 ページ3
「なぁ、マルコ、またいるぞアイツ」
エースが指さす先には子供が道端のベンチに座っていた。夕暮れ時、子供はお家に帰る時間だろうに。
「あぁ、…またか」
ここの島は白ひげ海賊団の縄張りだ。
補給のために1週間ほど滞在しているのだが、この島に到着してからずっと見ている。その度に声をかけているのだが――――
「よぉ、坊主。また来たのか」
エースが片手をひらひらと振って子供に近づく。
「あ、海賊のお兄さんだ」
ふにゃりと少年とも少女ともとれる容姿の子供が笑う。
マルコが子供の目線に合うようにしゃがむ。
『……また、か』
マルコがじっと子供を見つめる。
銀の髪。わずかに青みをおびた銀の瞳。
そして、たくさんの”痣”。着ているものはそこそこ上等なのに袖からのぞく腕には痣や火傷。前に会った時も傷があった。
「なぁ、痛くねぇのか？」
マルコが尋ねる。
「うん！大丈夫。平気だよ」
『絶対大丈夫じゃねぇだろい』
「坊主はこんなとこでなにやってんだ？」
エースが問う。
「んーとね、かあさまに怒られちゃったから。ここにいるの。反省するまでここにいなさいって」
しゅんとしている様子はまるでイタズラを叱られた子供のようだ。
「エースあの子供、どう思う？あの言い草からして多分、」
「母親だろうけどな…なんとも言えねぇよ、前見た時も傷だらけだし聞いても大丈夫としか言わねぇ」
マルコは顎に手をやる。
「アイツ、それが当たり前みてぇに笑うんだよい」
さっきもそうだ。
ふにゃりと笑う。
こうなるともう心配で仕方なくなってくる。
『明日は救急箱を持ってくるか…』
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玉うさぎ(プロフ) - なまらさん» コメントありがとうございます！夢主の能力が使われるのはもう少し先になりそうです……(´TωT｀)気長に待っていただけると作者は嬉しいです (2021年11月22日 11時) (
レス) id: 2678198c2d (このIDを非表示/違反報告)
なまら - 更新されてるか見るのが毎日の楽しみです！！夢主ちゃんの能力使われるのが楽しみです！更新頑張ってください！！ (2021年11月21日 4時) (レス) id: 26945b0253 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：玉うさぎ | 作成日時：2021年10月3日 12時
