【呪術廻戦】五条悟の婚約者は死亡ENDを回避したい

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子供ながらに上質だと分かる着物にそれにふさわしい綺麗な顔をした少年



この人ほんと顔だけはいいんだよなと私たちに向けてあっかんべーと舌を出している五条悟を見ながらぼんやりそんなことを思う



自分が主役のこれから許嫁になるかもしれない女の子達を前に遅刻してこの所業


ひとつ訂正しておくと私は五条悟の事が好きなわけではない


婚約者として努力はしたがそれはあくまで家を家族を守りたかったから


婚約をこちら側から断れるわけもないのでそれならば頑張ろうと前世の私は頑張ったのだが五条悟本人とはそこまで交流はない


確か初対面でも雑魚と言われたし嫌われていたのだろう



とりあえず私の目下の目標は五条悟の婚約者になることを回避すること




夢子「悟ってば遅いよ。」



五条悟の横暴さに皆が唖然としているところ最前列にいた女の子がそう声をかけた



ここは公式の場だし五条家の若様相手に下の名前を呼び捨てなんて許されるはずもないが本人はうるさいやつに見つかったと顔を顰めてるだけ



そして私は嫌な予想は当たるものだなと思った



夢子ちゃんだ。五条悟の従兄弟の五条夢子


婚約者候補の中にいたなんて前は教えてくれなかった。私はその場にいなかったAちゃんが選ばれて嬉しいよと言っていたのは嘘だったのだろうか




五条悟に腕を回しわざとらしく"悟"と連呼する所から我々相手にマウントをとってるのは明らかでなんなら勝ち誇った笑みもついてくる



他の子達はわなわなと怒っているが私はというと



いいぞ！もっとやれ！！



うん、もうはなからあんたらがくっついていれば回りくどく私が罪着せられて処刑にされる未来も消えるわけだからな




五条×夢子を応援しているといつの間にか自己紹介の順番が回ってきた



目立ちたくないので私は前の子の自己紹介をパクリながら話した


五条悟の反応ふーん



よし！！めっちゃくちゃ興味が無さそうだ！



この簡易的な自己紹介の後に個室で交流が行われる一人持ち時間10分




バシャ


個室に入り席に着いた途端に頭からお茶をかけられた



そこでまた思い出した


"雑魚じゃん。早く帰れば？"

五条「雑魚じゃん。早く帰れば？」



前と全く同じ言葉、私はこれになんて返したんだっけ。申し訳ありませんとかご令嬢らしく振舞った気がする



それで気にいられたのなら今度は逆をすればいい



『天才ぶってんじゃねーよ。言われなくても帰るわ』

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