愛されない努力3

意外1 ページ13

ジェイド「なんですかその格好は」



『何って私服だけど』


週末ジェイド・リーチはきっちり約束の時刻に職員寮へ続く鏡の前迄迎えに来ていた



その場のノリで忘れてるかなとか淡い期待は見事に消え去った訳だが会って5秒で文句言われる筋合いはないんだけど

私服はダサくはないと思う。なぜならクルーウェル先生コーディネートだから


黒のパンツにシンプルな白のトップスをインしてオーバーサイズのジャケットを羽織っている


この前見られた監督生プロデュースの可愛らしい服ではなくボーイッシュなかっこいい格好だ


クルーウェル先生にデートに行くと言ったらこの服を来ていけと言われた


男と会う時はスカートは履いてはいけないらしい(先生の嘘です)




ジェイド「この前のような服は着て下さらないんですか？」


にっこにこだけど全然笑えてないんだよな。目が笑ってないっていうかオーラが笑ってない、え？何の地雷踏んだの？身に覚えが無さすぎて帰りたいんだが



『あんな動きづらいの嫌だから、街に行くんでしょ？』



ジェイド「この間はその格好でデートに行かれたんでしょう？」


『いや、デートはこんな感じの格好で行って部屋に行ってから着替えさせられ・・・え、なんでそんな顔すんの？』



ジェイドの顔は先程の(かろうじて)笑顔から一気に険しい顔になる



ジェイド「あなたはその方とお付き合いをしてるんですか？」


『え、いや、してないけど』


ジェイド「なのにのこのこ部屋に行ってその方好みの服に着替えたんですか？」



え、え？なんかめっちゃ責められてるんだが？のこのこ部屋に行ってか、監督生にも似たようなこと言われたな。あれ？じゃあ、監督生の部屋に行ったのもアウト？でも監督生は女だしセーフ？



そうやって言い淀んでいるとジェイドの顔はますます険しくなる。顔が整ってる分怖いな



ジェイド「聞いてますか？男の部屋に入るのがどれほど危険か分かってます？ああ、やはり貴方はビッチということですか？危機感が足らなすぎるんですよ。大体この前だってフロイドにキスまで許して」



突然小姑のごとくお小言が始まった



男の部屋？


あー、あれかデートって言ったから相手が男だと思ってるんだ。なるほど



『デート相手は女性だよ。』



ジェイド「・・監督生さんですか？」


察しがいいな


ジェイド「では、男とのデートは僕が初めてということですね？」

何故か機嫌が良くなったのでケイトとデートしたことは黙ってよ

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