【呪術廻戦】地味子だと油断していました

動揺 ページ15

・夏油傑サイド




私は何故Aの部屋で正座をしているのだろう




悟は多分何か勘違いをしてるだろう


私も今勘違いをしたいと思っているのだけど



上着を脱げと言われて女子の部屋に入って勘違いしない男がいるか？いない



さっき悟にも野暮なこと聞くなよと言っていた


野暮なことってなんだ？期待していいのか？




ー慰めてやろうか？傑くん？ー




・・え、慰めるってそういう？期待していいのか！？(クソデカボイス)





『夏油って何が好き？』



何が好きって君となら何でも・・



Aが冷蔵庫を開けているのが見えたので食べ物の話かと我に返り少し間があいて蕎麦と答える


『おーけーうどんね』


夏油「あ、はい」



聞こえてなかったのかな。あ、いやおーけーと言ってたから聞こえてたんだろう




Aの部屋はシンプルでものが少ない。ビーズクッションや本棚から寛げているのだなとわかる



本棚の中に"相棒"の文字が見えて本当に好きなんだなと一瞬むっとしてしまう



そういえば部屋の中はタバコの臭いしないな。むしろいい匂い…Aの匂いだ



Aに視線を向けると髪はポニーテールに結んでいて眼鏡も外して前髪はピンで止めているからいつもより顔がはっきり見える


いつの間にか部屋着に着替えてるし緩い部屋着は彼女のスタイルを惜しげなく晒して



・・・え？都合が良すぎないか？


いつもより油断しきったAが私のためにご飯を作ってる


あ、そうか夢だ。もしくは幻術だ。さっき会話が噛み合わなかったのも夢だからだ




納得すればいつもより素直に言葉が出てくる




どうせ夢ならもっとAと話したい



そういえばあの時傑くんって呼んでくれた


夏油「あれ……また言って」


『あれ？』


夏油「理解されたいなんて思ってないって私が言った時」


『・・何目覚めてんだよ』



いや、そうじゃなくて、確かに目覚めかけたけど


あの赤ちゃん言葉じゃなくて名前で呼んで欲しい


夢だから素直にいえばいいのに拒絶されたらと思うと言えなかった




夢なのにお腹が膨れて夢なのに眠くなってきた





『おやすみよく眠れよ傑くん』



夢なら覚めなければいいのに私はそこで意識を失った

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